【専門家監修】肌トラブルの種類を解説!紫外線による肌荒れを防ぐための対策もご紹介
「紫外線が原因で起こる肌トラブルには、どんなものがあるの?」
「肌荒れや肌トラブルを起こさないための紫外線対策が知りたい」
「紫外線の量って、いつも同じじゃないの?」
など、紫外線が肌に与える影響とその原因について、詳しく知りたいという人も多いのではないでしょうか。
本記事では、紫外線が原因で起こる肌トラブルとその予防策のほか、季節などの条件による紫外線量の違いについて解説しています。
この記事を読めば、紫外線による肌トラブルを未然に防ぐための方法が分かります。そして、その知識をもとに適切なケアをしていけば、綺麗な肌を維持しやすくなるでしょう。
紫外線による肌トラブルに悩んでいる人は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
《目次》
紫外線による肌荒れや肌トラブルと原因
日差しに含まれている紫外線は、時として様々な肌トラブルを引き起こすことがあります。
その主な原因は、肌の皮脂膜を酸化させてバリア機能を低下させるという、紫外線の作用です。バリア機能が低下した肌は、乾燥や外部からの刺激などに敏感になりやすいため、そのようなことを防ぐためにも、日頃からの紫外線対策が大切と言えるでしょう。
ここでは、紫外線が肌に与える影響について、代表的なものを5つ紹介します。
出典:紫外線が肌荒れの原因に!予防・対策・治療方法は?|川崎たにぐち皮膚科
参照:https://k-derm.net/2022/04/26/3294
肌荒れ
肌荒れとは、肌のかさつきやごわつき、痒みや赤み、ひりひりとした痛み、ニキビや吹き出物など、肌に様々な症状が出ている状態の総称です。
これらの肌荒れが起きる原因としては、生活習慣の乱れ(睡眠不足、栄養バランスの乱れ、ストレスなど)や、誤ったスキンケア、摩擦、外部からの刺激などが挙げられます。
そして紫外線も、肌荒れを引き起こす原因のひとつとされています。
紫外線には、肌のバリア機能を低下させる作用があるため、強い紫外線を浴びた肌は、水分や皮脂が不足しやすくなります。
結果、肌が乾燥し、些細な刺激でダメージを受けやすい状態となり、肌荒れを起こす可能性があるのです。
出典:バリア機能を整えて美しいお肌へ~前編~|ヤナガワクリニック
参照:https://atsuko-clinic.com/staffblog/skinbarrier/
出典:その他皮膚科疾患(手荒れ、肌荒れ、虫刺され、湿疹)|医療法人元気会わかさクリニック
参照:https://wakasaclinic.com/online/online_menu/o_other_skin_diseases/
出典:紫外線が肌荒れの原因に!予防・対策・治療方法は?|川崎たにぐち皮膚科
参照:https://k-derm.net/2022/04/26/3294
日焼け
日焼け(日光皮膚炎)とは、肌が損傷して炎症を起こした状態を指します。日焼けが起きる原因は、日光(紫外線)を過剰に浴びすぎることです。
日焼けの主な症状は、肌の赤みやひりひりとした痛みですが、強い炎症がある場合は、火傷したように肌が痛くなることもあります。
さらに、重度の日焼けの場合は、水膨れや発熱、嘔吐、倦怠感などが出てくる場合もあるため、注意が必要です。
出典:日光皮膚炎(日焼け) Solar dermatitis (sunburn)| emiスキンクリニック松濤
参照:https://emi-skin.jp/solardermatitis.html
ニキビ
ニキビ(尋常性ざ瘡)は、皮脂で詰まった毛穴内で雑菌が繁殖し、炎症を起こしたものです。ニキビは顔全体にできやすく、顔以外には耳や首、胸、背中などにできることもあります。
ニキビの主な原因は、ホルモンバランスや、食生活・睡眠のバランスの乱れ、ストレス、誤ったスキンケア、紫外線の影響です。
紫外線の影響を受けた肌は、皮脂が過剰に分泌し、毛穴がふさがりやすい状態になります。結果として、雑菌が繁殖しやすくなるため、ニキビが発生する可能性も高くなります。
出典:ニキビの原因とは?ニキビの治し方を種類や部位別に解説|フォーシーズンズ美容皮膚科クリニック
参照:https://four-seasons.jp/media/causes_acne/
皮膚炎などの悪化
アトピー性皮膚炎などの影響で、もともと肌のバリア機能が低下している場合は、特に紫外線への注意が必要です。
皮膚炎を持つ人の場合、新陳代謝が活発ではないことが多く、紫外線を浴びることで症状が悪化するリスクがあります。
特に、ひどい日焼けを負ってしまうと、アトピー性皮膚炎が悪化する可能性が高くなるため、日差しの強い夏場には、細心の注意を払いましょう。
出典:[アレルギー科]夏場のアトピー性皮膚炎のケア|はらこどもクリニック
参照:https://hara-kodomo.com/blog/2019/07/10/%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E7%A7%91%E5%A4%8F%E5%A0%B4%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%94%E3%83%BC%E6%80%A7%E7%9A%AE%E8%86%9A%E7%82%8E%E3%81%AE%E3%82%B1%E3%82%A2/
出典:暑い季節のアトピー対策|中野新橋駅前皮フ科
参照:https://ayakoclinic.com/column/atopi_summer/
シミ・シワ
シミやシワができる原因は、紫外線によって皮膚内のメラノサイトが活性化することと、肌の奥にある真皮内のコラーゲンが破壊されることです。
紫外線によって肌の中のメラノサイトが活性化すると、メラニン色素が過剰に作り出されます。その結果、ターンオーバーが追い付かず、排出されずに蓄積したメラニン色素が沈着したものが、いわゆるシミです。
そして、コラーゲンの破壊は、シワにつながります。肌の基盤が壊れることで、肌の弾力やハリが失われ、シワやたるみを作り出す原因になります。
出典:シミができる原因は?理由と対策を種類別に紹介|医療法人社団 青泉会 今泉スキンクリニック
参照:https://imaizumisc.or.jp/beauty_column/spots-cause/
出典:紫外線が「シワ肌」を作ってしまう理由と予防ケア・改善方法|銀座美容外科クリニック
参照:https://www.ginzabiyou.jp/column/face/shiwahada14/248/
肌荒れ・肌トラブルを防ぐ紫外線対策
紫外線による肌トラブルを防ぐために大切なのは、正しい方法で紫外線対策をすることです。
紫外線対策には様々な方法がありますが、定期的に行うことがポイントになるので、日常生活で取り入れやすいものから実践するとよいでしょう。
ここでは、普段から行いやすい紫外線対策を4つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
日焼け止めを適切なタイミングで塗る
紫外線対策として日焼け止めを利用する場合は、外出する約15分前までに塗ることをおすすめします。その理由は、日焼け止めが肌になじむまで約15分かかるためです。
ただし、日焼け止めは汗や皮脂、摩擦などの影響で落ちてしまうため、一度塗ったら終わりではなく、2~3時間ごとに塗り直すようにしてください。
日焼け止めを選ぶ際には、「SPF(紫外線の影響で起きる炎症を防ぐ効果の目安)」と「PA(肌の弾力を損なうUV-Aを防ぐ効果の目安)」の表示を確認することも大切です。この2つの目安を参考に、使用するシーンに合わせた日焼け止めを選ぶようにしましょう。
出典:紫外線・日光について|静岡市立静岡病院
参照:https://www.shizuokahospital.jp/media/KusuriMamechishiki9.pdf
紫外線が強い時間帯は外出を控える
日差しの強い時間帯である午前10時~午後2時の間は、紫外線の量が増えやすい傾向があります。
そのため、特に用事がない場合は、紫外線が強くなる時間帯の外出を控えることで肌を守ることが可能です。
どうしてもその時間帯に外出する必要がある場合は、建物の影など、日陰の場所を活用したり、日傘を利用したりなどの対策をしましょう。
紫外線対策グッズを活用する
日焼け止めと一緒に紫外線対策グッズを活用することで、より紫外線対策の効果を高める効果が期待できるでしょう。主な紫外線対策グッズとしては、以下のものがあります。
・帽子(つばの広いものがおすすめ)
・日傘
・UVカット仕様のサングラスや眼鏡(骨格に合ったもの)
・UVカット仕様のカーディガンなどの洋服、アームカバー、ハンドカバー
・通気性の良いネックカバー
これらのグッズを併用すれば、上からだけではなく壁や地面に反射した紫外線、空気中に散乱した紫外線を防ぎやすくなるでしょう。
正しいクレンジングをする
肌トラブルを防ぐためには、洗顔の際も注意が必要です。日焼け止めやメイクなどの洗い残しは、肌荒れにつながる可能性があるため、しっかり落とすようにしましょう。
ただし、肌に強い摩擦を与えるようなクレンジングはNGです。日焼け止めを落とそうと肌を強くこすった結果、バリア機能が低下して、肌荒れを起こす原因になりかねません。
そのようなことを防ぐためには、正しいクレンジングを実践することが大切です。以下に挙げるポイントを踏まえ、肌に優しい方法で洗顔してください。
・肌に優しい(負担が少ない)クレンジングを選ぶ
・クレンジングや洗顔の際にゴシゴシこすらない
・熱い湯ではなくぬるま湯で洗い落す
・クレンジング後はしっかり保湿する
出典:もしかして、その肌トラブルの原因はクレンジング?正しい選び方・メイクの落とし方|日比谷ヒフ科クリニック
参照:https://www.hibiya-skin.com/column/202009_02.html
出典:【日焼け止めが肌荒れの原因に】日焼け止めの成分や選び方を解説|LUNA BEAUTY CLINIC
参照:https://luna-beauty-clinic.com/column/1983/
季節や時間、天気による紫外線量の変化
紫外線の量は常に一定ではなく、季節や時間、天気などの条件によって変化します。効果的に紫外線対策できるよう、以下に挙げるポイントを押さえておきましょう。
たとえば、季節による紫外線の量は、日差しの強い夏(6月~8月ごろ)に増え、冬(11月~2月ごろ)に減る傾向があります。
また、紫外線の量が増える時間帯は、正午前後(午前10時~午後2時ごろ)とされています。その理由は、太陽が高く昇っている時間帯にあたるためです。
そして、天気による紫外線の量については、晴れの日が多く、曇りや雨の日には少なくなる傾向があります。
出典:紫外線環境保健マニュアル2020|環境省
参照:https://www.env.go.jp/content/900410650.pdf
適切な紫外線対策で肌荒れ・肌トラブルを防ごう
紫外線は基本的に年中降り注いでいるもののため、対策せずに過ごしていると肌荒れなどの肌トラブルを起こしてしまうリスクがあります。
肌トラブルの種類によっては、すぐに症状が出ずに何年も経過してから症状が出てくるものもあるので注意が必要です。
このような紫外線による肌トラブルを防ぐためには、適切な紫外線対策の実践が重要になります。
この記事で紹介した内容を参考に、適切な紫外線対策で肌トラブルを予防してみてはいかがでしょうか。
出典:紫外線が肌荒れの原因に!予防・対策・治療方法は?|川崎たにぐち皮膚科
参照:https://k-derm.net/2022/04/26/3294
監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)
順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。