【専門家監修】シミが出来る原因とは?メカニズムと予防策を解説!
「シミにはどんな種類があるのだろう?」
「紫外線でどうしてシミが出来るの?」
「シミを防ぐには、どうすればいいのだろう?」
このように、シミに関する不安や疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。
本記事では、シミの種類やその特徴、シミが出来る原因などの基礎知識に加え、紫外線によってシミが出来るメカニズムや、シミ予防の効果的な方法を紹介していきます。
この記事を読むことで、シミ予防に必要な基礎知識やシミを防ぐためのポイント、注意点を学ぶことが出来ます。その知識をもとに、効果的なシミ予防が出来るため、今までシミに関する知識がなく不安だった方も安心出来るでしょう。
これからシミ予防を徹底して、きれいな肌を維持したいと思っている方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
《目次》
シミとはなにか
紫外線などから刺激を受けると、肌を守るために作られるのが、メラニンという色素です。メラニンは通常、肌の細胞が一定周期で生まれ変わるターンオーバーによって剥がれ落ちるものですが、うまく排出されず、肌に残ることがあります。
こうしたメラニン色素の沈着によって出来るのが、シミです。
シミには種類がある
シミは、原因や特徴によっていくつかの種類にわけられます。それぞれの種類によって、出来やすい年齢や性別、肌への現われ方がさまざまです。サイズや色、シミが出来やすい部位にも、それぞれ異なる特徴があります。
ここからは、代表的なシミの種類別に特徴と見分け方のポイントを紹介します。
日光黒子
シミの中で一番多いといわれているのが、日光黒子(にっこうこくし)です。日光性黒子、老人性色素斑、日光性色素斑と呼ばれることもあります。
30代以降の中年期から増え始め、紫外線にさらされることが多い部位に出来るのが特徴です。シミの色は褐色で、その濃さは淡いものもあれば濃いものもあります。シミのサイズも、大きいものから小さいものまでさまざまです。
顔だけでなく、手や腕、背中などにも見られることが多いでしょう。中には、表面がざらつくものもあります。日の当たる紫外線の多い場所で活動することが多い場合、日光黒子の可能性が高いです。
そばかす
そばかすは、雀卵斑(じゃくらんはん)とも呼ばれ、直径数ミリの小さな丸い斑点のようなシミが、鼻の頭を中心として左右ほぼ均等に出来るのが特徴です。
遺伝の影響が大きいため、3歳以降の幼児期から見られ、家族にもそばかすがある可能性が高いでしょう。また女性に多く、思春期に目立ちやすい性質があります。
炎症後色素沈着
炎症後色素沈着は、火傷、湿疹、かぶれなどといった肌の炎症が治ったあとに出来る、少し赤みのある褐色のシミです。場所や年齢を問わず出来るシミですが、時間の経過によって薄くなっていくことが多いでしょう。
炎症を起こした部分がシミになっていたら、炎症後色素沈着の可能性が高いです。
肝斑
肝斑(かんぱん)は、30代から40代に発症し、60代までの女性に多く見られるシミです。頬骨に沿って左右対称に広がっているのが特徴で、広範囲に薄い褐色のシミが出来ます。
目の周りや髪の生え際、眉毛、鼻などにはみられない点も特徴です。女性ホルモンが関連しているといわれ、妊娠や経口避妊薬の摂取などによって引き起こされたり、悪化したりする可能性があります。
また、紫外線やレーザー治療によって悪化することもあります。
出典:美容医療診療指針 P19|公益社団法人日本皮膚科学会
参照:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/biyosinryo.pdf
シミの原因はさまざま
シミにはさまざまな種類があり、原因もそれぞれ異なります。ターンオーバーの乱れや紫外線などの代表的な原因のほか、虫刺されや怪我などによる炎症、副腎皮質の機能低下、肝臓・腎臓の機能障害などによってシミが引き起こされることもあるでしょう。
ここからは、代表的なシミの原因を紹介します。
ターンオーバーの乱れ
皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」によって構成されていますが、このうちシミは表皮に出来るものです。紫外線を浴びると、表皮の内側にあるメラノサイト(色素細胞)が、メラニンという色素を生み出します。
メラニンは、肌の表面に近い細胞ケラチノサイトへと受け渡され、紫外線から細胞を守る役割を果たします。その後メラニンは、約6週間でターンオーバーによって剥がれ落ち、その役目を終えます。
ターンオーバーとは、約6週間の周期で皮膚の細胞が生まれ変わることを指します。真皮に近い基底層の細胞が分裂し、古い細胞を押し上げることで、垢がとれるように古い細胞が剥がれ落ちていくのです。
しかし、ターンオーバーのサイクルが乱れると、剥がれ落ちる予定のメラニンが残って、沈着することがあります。これがシミの原因です。ターンオーバーの乱れは、睡眠不足や偏った食生活、ストレスなどさまざまな要因で引き起こされる可能性があります。
出典:第2章 人体の働きと医薬品|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/ippanyou/pdf/shikenb.pdf
紫外線を大量に浴びる
メラニンは紫外線によって生成されるため、紫外線を浴び続けると、大量のメラニンが作られることがあります。メラニンの量が多すぎると、肌のターンオーバーが正常であっても、排出が追いつかなくなり、シミが出来てしまいます。
紫外線は夏だけでなく、ほかの季節にも降り注いでいます。とくに紫外線量が増え始める春は、冬の乾燥によって肌がダメージを受けているため、紫外線による影響が高まるケースもあるでしょう。
女性ホルモンのバランス崩れ
女性ホルモンのバランスが乱れると、一時的にメラニンの生成が高まる可能性があります。そのため、妊娠中や出産後、閉経時など女性ホルモンが乱れやすい時期はとくに、シミが増えやすくなるでしょう。
女性ホルモンのバランスが崩れることで生じるシミの代表格が「肝斑」で、紫外線によるシミと比べて大きく、境界が薄いという特徴があります。
出典:美容医療診療指針|公益社団法人日本皮膚科学会
参照:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/biyosinryo.pdf
活性酸素の増加
活性酸素とは、体内でさまざまな物質と反応しやすい状態に活性化された酸素のひとつです。適量であれば問題ない活性酸素ですが、増えすぎるとメラニンを生み出すメラノサイトに刺激を与えることがあります。
それによって、メラニンが過剰生成され、シミが増える原因となるのです。活性酸素は、紫外線や飲酒・喫煙、ストレスなどさまざまな要因で増加する可能性があります。
シミの予防策
一度出来たシミを消すことは、難しいものです。そのため、普段からシミ予防を心がけ、徹底して取り組むことが大切でしょう。またシミ予防を続けていくことで、すでに出来たシミを薄く出来る可能性もあります。
ここから紹介するのは、具体的なシミの予防策です。
紫外線を防ぐ
シミの一番の原因とされる紫外線を防ぐことで、メラニンの過剰生成を避けられるでしょう。外出の時間帯などを調整し、紫外線を浴びる時間や頻度を減らすと効果が期待出来ます。
また、つばの広い帽子や日傘、サングラスなどを活用し、紫外線から肌を守ることも大切です。紫外線防止効果のあるパウダーなどを活用してもいいでしょう。
ターンオーバーを整える
肌のターンオーバーのサイクルが崩れると、メラニンの排出が滞って色素沈着につながる可能性があります。肌のターンオーバーを正常に整えるため、下記のように生活習慣を見直すことが大切です。
・睡眠をしっかりとる
・バランスのいい食生活を心がける
・適度な運動をする
・こまめに水分補給する
・ストレスを溜め込まない
また生活習慣とあわせて、日頃のスキンケアを見直すことをおすすめします。スキンケアの際、肌をゴシゴシこすっている場合、摩擦によるダメージでターンオーバーが乱れてしまうことがあります。
また肌の乾燥を防ぐため、保湿剤を活用するのも効果的です。
ビタミンCを摂取する
メラニンは、酸化すると濃くなるのが特徴ですが、酸化したメラニンはもとに戻すことが可能です。これを「還元」といいます。
ビタミンCはメラニンの還元に有効なだけでなく、メラニンの生成を抑える効果のある栄養素です。つまり、ビタミンCを摂取すると、シミを薄くする効果とシミを防ぐ効果が期待出来ます。
ビタミンCはブロッコリーやキウイフルーツ、いちごなどに多く含まれているため、シミ予防として日頃の食事に取り入れるといいでしょう。ビタミンCは熱が加わると成分が流れ出てしまうため、そのまま食べられるものは生食するのがおすすめです。
またビタミンCは体外に排出されやすいことから、1日の食事にこまめに取り入れるのが望ましいでしょう。
出典:4.健康や美容のマストアイテム ―ビタミン C―|東京都健康長寿医療センター研究所
参照:https://www.jstage.jst.go.jp/article/vso/95/12/95_532/_pdf
出典:ビタミンCの働きと1日の摂取量|公益財団法人長寿科学振興財団
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-c.html
健康的な生活と紫外線対策を徹底しよう
シミを引き起こす原因はさまざまですが、一番の原因とされる紫外線対策を徹底することが重要です。紫外線対策は、日差しの強い夏だけでなく、1年を通して行うとより効果的でしょう。
また健康的な生活習慣を整えることも大切です。健康的な生活を意識することは、ターンオーバーのサイクルを整えたり、活性酸素の増加を防いだりすることにつながります。
シミを作らない・増やさないために、紫外線対策と健康的な生活を習慣化しましょう。
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監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)
順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。