【専門家監修】肌が乾燥してかゆみやぶつぶつが起こるのはなぜ?対処法についても解説
「肌が乾燥してかゆい!」
こんな経験をされたことのある人は多いのではないでしょうか。
かゆみを伴うぶつぶつは、顔だけでなく、腕や指、背中など、体の様々な場所にできやすいものです。かゆみが気になり、夜も眠れないなどといったこともあり、非常に辛いですよね。
本記事では、かゆみを伴うぶつぶつの原因や対処法、またそんな肌にぴったりのスキンケアをお伝えします。アトピー性皮膚炎との違いも解説していますので、ぜひ参考にしていただけると幸いです。
この記事を読むと、辛いかゆみやぶつぶつの原因がわかり、ご自身で対処していただくことができるようになります。実践していくうちに、かゆみやぶつぶつの改善、それらが起こりにくくなる体づくりをしていただけます。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、辛いかゆみの原因を断ち切りましょう。
かゆみを伴うぶつぶつは乾燥性湿疹?
乾燥性湿疹とは、肌の乾燥が原因で起こる、かゆみを伴うぶつぶつができる症状です。空気が乾燥する秋から春までの間に、多くの人がこの症状に悩まされています。
かゆみを伴うぶつぶつと同時に、乾燥も気になっている人は、乾燥性湿疹の可能性が非常に高いです。次の項目で乾燥性湿疹の原因について解説しますので、ぜひご確認ください。
出典:皮脂欠乏性湿疹(乾燥性湿疹)|千葉県皮膚科医会
参照:https://www.chibaken-hifuka-ikai.net/topic/topic02.html
かゆみやぶつぶつが起こる原因
かゆみやぶつぶつは、肌が乾燥することによって引き起こされます。なぜ肌が乾燥するだけでこのようなことが起きるのでしょうか。
肌は皮脂、天然保湿因子、角質細胞間脂質という物質で構成され、潤いを保持しています。乾燥肌では、角質細胞間脂質が減少し、肌を外的刺激から守る機能のバリア機能が低下してしまうのです。
このように肌の水分量が低下し、バリア機能が正常に作用しないと、わずかな外的刺激にも敏感に反応してしまい、皮膚が度重なる刺激に受けることにより、かゆみやぶつぶつの原因となってしまうのです。
このことから、肌を乾燥させないことの重要性を感じていただけたでしょう。次の項目では、かゆみやぶつぶつにどう対処していくべきかをお伝えします。
出典:乾燥性湿疹|あおよこ皮膚科クリニック
参照:http://www.aoyoko-sc.jp/kansosei/
乾燥によるぶつぶつやかゆみの対処法
ここからはかゆみ、ぶつぶつの対処法を項目ごとにお伝えします。肌の乾燥を防ぐように生活すれば、市販薬などを使わなくとも症状が緩和されることが期待できます。ぜひ参考にしてください。
顔やボディはやさしく洗う
強い力でゴシゴシと洗ってしまうと、肌を傷つけてしまったり、必要な皮脂を取りすぎてしまったりと乾燥の原因になってしまいます。
よく泡立てた石鹸を使用して、手で優しく洗うよう心がけましょう。
出典:入浴時の注意事項|あおよこ皮膚科クリニック
参照:http://www.aoyoko-sc.jp/kansosei/
保湿をしっかり行う
肌の水分量が保たれることで、乾燥を防ぐことができます。肌をしっかりと保湿することを習慣にしましょう。
強い成分の入ったスキンケア化粧品を使うことは、敏感になっている肌をさらに痛めつけるだけなのでおすすめしません。無添加で肌に優しく、保湿力も高いスキンケア化粧品を選ぶことがとても大切です。
部屋を加湿する
乾燥が気になるときには、加湿器を使用し、部屋の湿度を下げないようにすることが重要です。部屋の湿度が50%〜60%に維持するように心がけると、乾燥が気にならなくなるのでおすすめです。
生活習慣に気をつける
アルコールや香辛料などの刺激物を摂りすぎると、かゆみを強く感じるようになってしまうため、なるべく控えるようにしましょう。
また、不規則な生活をしていると、肌のバリア機能が低下し、かゆみに敏感になってしまいます。規則正しい生活を心がけることが、健やかな肌生活の一歩になるのです。
出典:規則正しい生活を|あおよこ皮膚科クリニック
参照:http://www.aoyoko-sc.jp/kansosei/
医療機関を受診する
以上のことを全て試していただいても、症状が改善しない場合は、皮膚科の受診をおすすめいたします。
かゆみが続くと身体的、精神的に大きなダメージを受けます。一刻も早く治すために、専門医の診断を受けましょう。
乾燥性湿疹とアトピー性皮膚炎の違い
乾燥性湿疹とアトピー性皮膚炎は、どちらも赤いぶつぶつができ、強いかゆみを感じるといった似た症状を持っています。ではこの二つの違いは何なのでしょうか。
答えは、乾燥性湿疹は、一過性で乾燥肌が引き起こしている症状であり、アトピー性皮膚炎は、慢性的で様々な要因が引き起こしている病気だということです。
次の項目では、アトピー性皮膚炎について詳しくお伝えします。
アトピー性皮膚炎の特徴
アトピー性皮膚炎とは、皮膚表面の角質層に異常があり、バリア機能が低下することで外的刺激を受けやすくなる、また、特異なアレルギー反応が起こり、皮膚が炎症を起こすことによって、かゆみとぶつぶつが現れる皮膚の病気の一種です。
発症原因の詳細は未だ突き止められていませんが、元の肌の性質や免疫力の低下、ダニやハウスダスト、ストレスなどたくさんの外的要因が複数重なり発症していると考えられています。
症状は一時的なものでなく、長期間続くのも特徴です。乳児であれば2ヶ月、それ以上では6ヶ月以上続くとされています。
出典:アトピー性皮膚炎とはどんな病気?|さぎのみや皮膚科クリニック
参照:https://www.saginomiya-hifuka.com/atopic.html
大人でも発症することがある
子供の頃に発症していなくとも、大人になってからいきなり発症するケースもあります。日々の生活環境の変化での疲れやストレス、ホルモンバランスの乱れなど、考えられる原因は様々です。
子供の頃にアトピーになったことがないからと、アトピー性皮膚炎の可能性を最初から捨てないでください。このようなケースも考えられますので、不安な場合や、症状が長引いている場合は皮膚科を受診しましょう。
出典:大人のアトピー性皮膚炎の特徴|日比谷ヒフ科クリニック
参照:https://www.hibiya-skin.com/column/201909_05.html
肌が乾燥してぶつぶつができたときの対処法を知っておこう
いかがでしたか。辛いかゆみやぶつぶつは、肌を乾燥させないようにすることで解消されることがあります。大切な肌を守り、健やかに生活していただくために、保湿や、生活習慣の改善を意識的に行なっていきましょう。
監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)
順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。