コラム─ Column ─
2022.04.29

【専門家監修】アミノ酸を含む化粧品が肌に与える効果とは|選び方についても紹介

「アミノ酸が肌に良いって本当?」
「アミノ酸を含む化粧品は肌にどんな効果があるの?」
「アミノ酸化粧品に興味があるけれど、敏感肌でも使える?」
アミノ酸化粧品に興味があるものの、どのような効果があるのかがよくわからなかったり、敏感肌でも使えるか不安で使うのをためらったりしている人もいるのではないでしょうか。

 

本記事ではアミノ酸を含む化粧品が肌に与える効果や、アミノ酸化粧品のメリットなどについて解説します。記事を読むことで、アミノ酸化粧品が肌にどのような効果をもたらすのかを知ることができるでしょう。

 

また、アミノ酸化粧品を選ぶポイントも併せて紹介しているため、アミノ酸化粧品を使ってみたいという人は是非参考にしてみてください。

美肌に効果的なアミノ酸の仕組みとは?

アミノ酸は体内でコラーゲン繊維を再合成する際の材料となり、それをつなぎ合わせるビタミンCと共に摂取することで、肌にハリを与えることができる成分です。

 

また、アミノ酸はたんぱく質の原料である成分であり、ペプチド結合と言って一定のルールでつながる仕組みになっています。そして、つながる個数によってペプチドと呼ばれたりたんぱく質と呼ばれたりと、名前が変わるのが特徴です。

 

出典:美白・美肌|佐久平よつばクリニック
参照:https://sakudaira-yotsuba.com/original/content3/

アミノ酸の種類について

アミノ酸には体内で合成されない必須アミノ酸と、体内で合成される非必須アミノ酸があります。必須アミノ酸は体内で合成することができないため、食事で毎日摂ることが必要です。

 

ここでは、アミノ酸の種類を非必須アミノ酸とアミノ酸に分けて見ていきましょう。

 

出典:必須アミノ酸と非必須アミノ酸|一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所
参照:https://www.orthomolecular.jp/nutrition/amino2/

非必須アミノ酸

体内で作ることができる非必須アミノ酸は、アルギニン酸やグリシン、アラニン、セリン、チロシン、システイン、アスパラギン、グルタミン、プロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸の非必須アミノ酸の11種類です。

 

この11種類のアミノ酸の中には、コラーゲン生成やコラーゲン修復作用、角質層保湿作用があるものなど、肌に良い効果のあるものが多くあります。

 

出典:必須アミノ酸と非必須アミノ酸|一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所
参照:https://www.orthomolecular.jp/nutrition/amino2/

必須アミノ酸

体内で作ることができない必須アミノ酸は、バリンやイソロイシン、ロイシン、メチオニン、リジン、フェニルアラニン、トリプトファン、スレオニン、ヒスチジンの9種類です。

 

この9種類の必須アミノ酸の中には、肌に良い効果をもたらすものが多く含まれているため、食べ物などで積極的に摂取しましょう。

 

出典:必須アミノ酸と非必須アミノ酸| 一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所
参照:https://www.orthomolecular.jp/nutrition/amino2/

肌とアミノ酸の関係について

肌は表皮と真皮、皮下組織の3層構造から成っています。アミノ酸は表皮の外側にある角質や、角層の水分を守る天然保湿因子、肌のハリに関係するエラスチンやコラーゲンと関りがある成分です。

 

ここでは、肌とアミノ酸の関係について詳しく見ていきましょう。

 

出典:美白・美肌|佐久平よつばクリニック
参照:https://sakudaira-yotsuba.com/original/content3/

肌を保護する角質

肌の表面にある表皮の一番上にある角質は、外からの刺激から肌を保護し、水分の蒸発を防ぐ役割があります。角質はたんぱく質で構成されており、その原料となっているのはアミノ酸です。

 

角質層のすきまを埋める角質細胞間脂質と一緒に、肌から水分が蒸発するのを防ぐ保湿の重要なポイントとなっています。

 

出典:角質:美容医療用語集:カ行|銀座ケイスキンクリニック
参照:https://www.ks-skin.com/55glossary/55glossary02/post_86.html

表皮にある天然保湿因子

表皮にある角質層には天然保湿因子があり、アミノ酸は天然保湿因子として肌の水分を保つ働きをしています。

 

スキンケアで大切なことは皮膚を乾燥から守ることであり、アミノ酸を主成分とする天然保湿成分と、セラミドを主成分とする細胞間脂質からなる自家製保湿成分が、保湿効果の98~99%を担っているのです。

 

出典:乾燥肌の改善|府中ことぶき町形成外科・皮フ科
参照:https://himi-prs.com/%E4%B9%BE%E7%87%A5%E8%82%8C%E3%81%AE%E6%94%B9%E5%96%84

真皮のエラスチンとコラーゲン

真皮のエラスチンとコラーゲンは、肌を構成する重要な要素と言えます。肌のハリに影響するコラーゲンも、肌の弾力に影響するエラスチンもたんぱく質の繊維であり、その材料となっているのはアミノ酸です。

 

真皮の70%はコラーゲンで構成されているため、加齢などでコラーゲンが減ると肌のハリが失われてしまいます。エラスチンは網目状に張り巡らされたコラーゲンを結び付け、つなぎとめる役割をしており、コラーゲンと共に真皮を支えているのです。

 

出典:【分かりやすく解説】線維芽細胞とは?数を増やして、働きを活性化させる方法も紹介!|表参道メディカルクリニック
参照:https://om-clinic.com/column/1365

アミノ酸を含む化粧品が肌に与える効果とは

先述したように肌とアミノ酸には深い関係があり、アミノ酸を含む化粧品を使用することで保湿や年齢を重ねた肌への効果が期待できます。

 

コラーゲンやエラスチンは分子が大きいため肌に浸透しにくいですが、アミノ酸は分子が小さいため浸透しやすいのが特徴です。アミノ酸を含む化粧品を使用すれば、肌にうるおいを与え、ハリや弾力のある肌に導く効果が期待できるでしょう。

化粧品に含まれる代表的なアミノ酸の働きについて

アミノ酸を含む化粧水に使われるアミノ酸には、さまざまな種類のものがあります。ここでは、化粧品に含まれる代表的なアミノ酸の働きについて、それぞれ具体的に見ていきましょう。

BCAA

バリン、ロイシン、イソロイシンの3つのアミノ酸はBCAAと総称されます。体内で作ることができないため必須アミノ酸とされており、たんぱく質を摂取することで獲得することが必要です。

 

BCAAは肌のターンオーバーを正常化させる働きがあります。そのため、積極的に摂取したいアミノ酸と言えるでしょう。

 

出典:(2021年3月発行)分岐鎖アミノ酸(BCAA):代謝特性と生理機能|一般財団法人食品分析開発センターSUNATEC
参照:http://www.mac.or.jp/mail/210301/02.shtml

プロリン

プロリンはコラーゲンの主成分であり、コラーゲンを合成する働きがあります。コラーゲンの主成分であるプロリンは、水分を保持する力が高いため、肌のうるおいを維持する効果も期待できるでしょう。

 

出典:「コラーゲン」と「ヒドロキシプロリン」|日本食品分析センター
参照:https://www.jfrl.or.jp/storage/file/Hyp_kanren.pdf

セリン

非必須アミノ酸であるセリンは、肌の角質にある天然保湿成分に多く含まれています。肌の保湿効果が期待できるだけでなく、シミやそばかすの原因であるメラニンの抑制に働きかけるため、美肌や美白に効果的です。

 

出典:セリン -|一般社団法人日本ヘルスケアサプリメント協会
参照:https://www.jhcsa.jp/seibun-search/sa/serine/

グルタミン酸

体内で作ることができる非必須アミノ酸であるグルタミン酸は、肌の美しさに働きかけます。表皮の表面にある薄い角質層に働きかけ、異物から肌を守り、ダメージを抑えてくれるでしょう。

 

また、肌の水分を保持して肌の水分が逃げないようにする効果も期待できます。

 

出典:グルタミン酸|一般社団法人日本ヘルスケアサプリメント協会
参照:https://www.jhcsa.jp/seibun-search/ka/glutamic-acid/

アスパラギン酸

体内で作ることができる非必須アミノ酸であるアスパラギン酸は、肌の新陳代謝を促進する効果や保湿効果があります。

 

肌のターンオーバーを促進することで、肌を健康な状態に保ってくれるのが特徴です。また、アスパラギン酸には角質の水分を保つ効果もあるため、肌のうるおいが維持されます。

 

出典:アスパラギン酸|一般社団法人日本ヘルスケアサプリメント協会
参照:https://www.jhcsa.jp/seibun-search/a/aspartic-acid/

アミノ酸化粧品のメリット

先述したようにアミノ酸は保湿や肌のハリ・弾力に効果があると言われていますが、そのほかにどのようなメリットがあるのか、気になる人もいるのではないでしょうか。

 

アミノ酸化粧品は肌に優しいため、刺激が少なく敏感肌の人でも安心して使うことができるというメリットがあります。

 

普通肌や脂性肌の人はもちろん、乾燥肌や混合肌、敏感肌の人など、どんな人にでも使いやすいと言えるでしょう。

アミノ酸化粧品のデメリット

アミノ酸化粧品のデメリットを挙げるとすれば、セラミドやヒアルロン酸などと比較して、保湿力がやや低いということです。

 

しかし、販売されているアミノ酸化粧品は、アミノ酸以外にもさまざまな成分が含まれていることが多いため、アミノ酸以外に保湿力に優れた成分が配合されているアミノ酸化粧品を選べば、このデメリットは問題なくなるでしょう。

アミノ酸を含む化粧品の3つの選び方

アミノ酸を含む化粧品を購入する際に、何を基準に選べば良いのかわからないという人もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

ここでは、アミノ酸を含む化粧品の選び方について見ていきます。

1:どんなアミノ酸がどのくらい含まれているか確認する

アミノ酸を含む化粧品の成分表示には「アミノ酸」と表記されているわけではなく、アミノ酸の種類の名前が表記されています。

 

そのため、どんなアミノ酸が何種類くらいアミノ酸化粧品に含まれているかを確認して選ぶのがポイントです。

2:敏感肌の人は添加物が入っていないか確認する

敏感肌の人は、肌の刺激になる添加物が入っていないかを確認しましょう。アルコールや着色料、香料、パラベン、界面活性剤、鉱物油などは、敏感肌の刺激になる可能性があります。

 

アミノ酸化粧品のパッケージに無添加や不使用、フリーなど記載されていることが多いため、なるべくこれらの添加物が入っていないものを選ぶようにしましょう。

3:目的に合った化粧品成分が含まれているか確認する

保湿重視なら保湿成分、エイジングケア重視ならエイジングケア成分が含まれているかを確認しましょう。

 

保湿を重視したい場合には、ヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチン、プロテオグリカンなどが配合されているアミノ酸化粧品がおすすめです。

 

またエイジングケアの場合には、ビタミンやコラーゲン成分が入ったものを選ぶと良いでしょう。

アミノ酸化粧品を使う時のポイント

アミノ酸化粧品と言っても、普通のものと違った特別な使い方があるわけではありませんが、アミノ酸の分子が小さいという性質を活かした使い方をするのがおすすめです。

 

ここでは、アミノ酸化粧品を使うときのポイントについて見ていきましょう。

パッティングせず優しくハンドプレスする

アミノ酸化粧品に限らず普通の化粧品にも言えることですが、肌への刺激を抑えるためには、パッティングせずに優しくハンドプレスするのがポイントです。

 

両手にアミノ酸化粧品をつけて、両手を使って顔全体を優しくハンドプレスしましょう。

コットンより手で馴染ませるようにする

化粧水を使用する際にコットンを使う人も多いでしょう。しかし、肌の状態を確認したり肌への刺激を少なくしたりするためには、コットンより手で馴染ませるのがおすすめです。

 

エイジングケアならアミノ酸化粧品は、手で馴染ませるようにしましょう。

アミノ酸を含む化粧品の効果について知ろう

アミノ酸を含む化粧品が肌に与える効果などについてご紹介しました。

 

アミノ酸化粧品は刺激が少なく、どんな肌質の人でも使いやすいのがメリットです。しかし保湿力がそれほど高くないため、アミノ酸化粧品を選ぶ際には、ほかの成分もチェックするようにしてください。

 

記事の内容を参考に、アミノ酸を含む化粧品の効果について知り、アミノ酸化粧品で美肌を手に入れましょう。

 

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監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)

順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。

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