【専門家監修】赤ちゃんの乾燥肌の対策方法!症状や特徴を理解してケアしよう
「赤ちゃんの肌は乾燥しやすいと聞いたけど、その理由は?」
「赤ちゃんの肌トラブルにはどのようなものがあるの?」
「赤ちゃんにできる乾燥肌対策を教えてほしい」
日頃お世話している赤ちゃんの乾燥肌に関して、このような疑問や興味を持っている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、赤ちゃんが乾燥肌になりやすい理由とともに、起きやすい肌トラブルや乾燥肌を予防するための対策について解説しています。
この記事を読むことで、赤ちゃんの肌の特徴や注意しなければいけない肌トラブルについて把握することが可能です。そしてその知識をもとに、赤ちゃんの肌の調子を整えていけるでしょう。
赤ちゃんの乾燥肌に悩んでいる人は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
赤ちゃんの肌の特徴
赤ちゃんの肌は大人と比べると敏感です。このため、湿疹やあせもなどの肌トラブルを起こしやすい傾向が見受けられます。
なぜ赤ちゃんが肌トラブルを起こしやすいのか知るためには、赤ちゃんの肌の特徴を理解することが必要です。
ここからは、赤ちゃんが乾燥しやすい要因として挙げられる肌の特徴を2つ解説します。
出典:乳児のスキンケア:どんな製品が最適?|くぼた小児科クリニック
参照:https://family.omoiyari-clinic.or.jp/staff-blog/nyuujinoskincare/
赤ちゃんの肌は乾燥しやすい
生まれて間もない新生児は母親からもらったホルモンの影響で皮脂の分泌量が多いため、肌が潤っている状態です。
それが3か月ごろを過ぎると、徐々に皮脂の分泌量が少なくなります。皮脂の分泌量が減ることで肌の表面から水分が失われやすくなり、乾燥しやすくなります。
出典:乾燥肌|にじいろ子どもクリニック
参照:https://nijiiro-kodomo.com/childhood-illnesses/skin01.html
肌のバリア機能が未熟である
赤ちゃんの肌の特徴としてよく挙げられているのが、肌のバリア機能が未熟である点です。
赤ちゃんの肌は、表皮の厚み(角質層)が成人と比較すると半分程度しかありません。そのため肌を守るためのバリア機能が低く、肌の中の水分を保持しにくい・外部刺激から肌を守る力が弱いなどの特徴がみられます。
出典:乾燥肌|にじいろ子どもクリニック
参照:https://nijiiro-kodomo.com/childhood-illnesses/skin01.html
赤ちゃんに起こりやすい肌トラブル
赤ちゃんは肌の特徴からわかるように、乾燥しやすい傾向がみられます。自力で保湿することができないので、放っておくと様々な肌トラブルを起こしてしまう可能性があるので注意しましょう。
肌トラブルが起きているか確認するためには、実際にどのような症状がみられるのか把握する必要があります。
ここからは、赤ちゃんに起こりやすい肌トラブルとしてみられる状態を3つほど解説します。
肌がカサつく
大人の肌が乾燥するとカサカサしていることが多いのですが、これは赤ちゃんの肌にも同じことがいえます。乾燥している赤ちゃんの肌は触ってみるとカサカサもしくはガサガサしており、肌の表面が乾いている状態です。
赤ちゃんの肌はバリア機能が未熟なため、外側からの刺激を受けやすく、肌の水分が蒸発しやすい状態です。その結果、肌が乾燥してカサカサしやすくなるでしょう。
出典:乾燥肌|にじいろ子どもクリニック
参照:https://nijiiro-kodomo.com/childhood-illnesses/skin01.html
肌荒れ・炎症が起きる
赤ちゃんの肌はバリア機能が未熟であるため、よだれや食べこぼしのほか、汗や汚れなどの影響が出ることが多くなります。乾燥肌はこれらの影響をさらに受ける可能性が高く、かゆみや炎症を起こしやすいです。
炎症が起きると肌の表面が赤くなるほか、ガサガサ・ごわごわ・ぶつぶつなどの質感になるのが特徴です。かゆみの症状も強くなるため、掻かないように注意が必要となります。
乾燥性湿疹が出る
乾燥性湿疹とは、名前の通り乾燥が原因で起こる炎症や湿疹のことを指します。赤ちゃんの場合、肌のバリア機能が未熟であることが原因となり、衣類やおむつの擦れ、急激な温度変化などによって乾燥性湿疹を引き起こすことがよくあります。
主な症状としては、肌の表面が粉をふく、かゆみなどがあります。
乾燥性湿疹は保湿剤などの対策では治らない場合もあるので、病院に相談することがおすすめです。
出典:赤ちゃんの乾燥性湿疹とは?|その原因や症状、病院へ行く目安、対処法は?| 医療法人社団 日暮里医院
参照:https://www.nippori-iin.jp/archives/3219
赤ちゃんの乾燥肌の対策方法
赤ちゃんの肌は乾燥しやすいため、そのまま放置していると様々な肌トラブルを起こしてしまいます。
赤ちゃんの乾燥肌対策でポイントとなるのは、清潔にすることと保湿することの2つです。このポイントを踏まえて、ここからは赤ちゃんの乾燥肌対策として実践したいものを4つ解説します。
こまめに保湿をする
赤ちゃんの乾燥肌への対策としておすすめされているのが、こまめな保湿です。保湿することで、未熟な肌のバリア機能を補って強化できるでしょう。
効果的な保湿のタイミングとしては、以下の5つがおすすめです。
・起床時
・お風呂上り
・外出前、外出後
・オムツ替え
・汗やよだれを拭きとった時
お風呂上がりは、汚れだけでなく皮脂も洗い流されているため、肌が乾燥しやすい状態になります。外出時には紫外線による乾燥を防ぐことが大切で、帰宅後には保湿によるアフターケアを心がけましょう。
また、おむつ替えの際は、おむつかぶれを防ぐために保湿を行いましょう。汗やよだれを拭き取る時も、その刺激で乾燥が起こらないよう、保湿ケアを取り入れることをおすすめします。
赤ちゃんに適した保湿剤を選ぶ
保湿する際に気を付けたいのが、保湿剤の選び方です。赤ちゃんの肌は刺激に弱くデリケートなので、無添加で低刺激のものを選ぶとよいでしょう。
また、以下の成分を配合した保湿剤を選ぶこともおすすめです。
・肌のバリア機能を強化するセラミド
・保湿力の高いヒアルロン酸
・人工的な皮脂膜を作って肌を守ってくれる白色ワセリン
・肌の水分の蒸発を防ぐグリセリン
出典:肌の乾燥が気になる季節に!赤ちゃんから大人までのスキンケアのポイント|有明こどもクリニック
参照:https://toyosu.child-clinic.or.jp/%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%8b%e3%83%83%e3%82%af%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e3%81%8a%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%9b%e3%83%bb%e3%83%96%e3%83%ad%e3%82%b0-2/blog-20241101-2/
出典:こどものスキンケア|つだ小児科クリニック
参照:https://tsudashonika.com/childcare/skin-care/
沐浴で肌の清潔を保つ
乾燥肌の対策をするうえで大切なポイントは、ボディーソープをしっかり泡立てること、優しく手で洗うこと、汚れや泡が残らないようにすることです。ボディーソープを泡立てて手で洗うことで、余計な摩擦を起こさず肌を清潔にできるでしょう。
また、お湯の温度が高くなり過ぎないようにぬるま湯を使うこと、沐浴後は5分以内に保湿ケアを行うのがおすすめです。
部屋の湿度を管理する
室内が乾燥しやすい冬は暖房を使う頻度が増えるため、湿度が下がることが多いです。
室内が乾燥していると乾燥肌が進行するリスクがあるので、加湿器などを使って50%から60%の湿度を維持できるようにします。加湿器以外にも、濡れタオルを干す、観葉植物を設置する方法もあります。
保湿して赤ちゃんを乾燥から守ろう
赤ちゃんの乾燥肌は、バリア機能の未熟さなどが原因で起こりやすい状態です。乾燥により肌荒れや湿疹、炎症などのトラブルが生じるため、日常的なケアが重要です。
主な対策として、保湿をこまめに行い、赤ちゃん用の低刺激な保湿剤を使用することが推奨されます。また、沐浴で肌を清潔に保ち、部屋の湿度管理を行うことも効果的です。適切なケアで赤ちゃんの肌を乾燥から守り、健康な状態を維持しましょう。
監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)
順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。