コラム─ Column ─

【専門家監修】イボにはどんな種類がある?原因や治療方法についても詳しく解説

「イボにはどんな種類があるの?」
「そもそもどうしてイボができてしまうの?」
イボができてしまった時にイボができた原因や、どういうイボなのか、イボの種類が気になる人は多いのではないでしょうか。

 

本記事ではイボができる原因からイボの種類、注意したいイボとよく似た病気、主なイボの治療方法について紹介しています。

 

この記事を読むことで、イボがどうしてできるのかその理由やイボの種類、治療方法を知ることができるでしょう。その知識をもとにして自分にできたイボのことを知り、適切な治療方法を行えるようになります。

 

イボを作りたくない場合や、すでにイボができてしまってそのイボの種類を知りたい場合、治療方法が知りたい場合は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

イボができる原因とは?

イボができてしまうと、スキンケアに問題があったのではないかと気にする人も多いのではないでしょうか。しかし実は、イボができるのは「ヒトパピローマウイルス」というウイルスが原因です。

 

ヒトパピローマウイルスにはいくつも種類があり、悪性のものも存在します。しかし基本的にほとんどが自然治癒するとされているため、それほど恐れる必要はないでしょう。

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ただ、ウイルスというだけあって感染します。放置してしまうと知らない人に感染させる可能性があるため、できるだけ早めに病院を受診して治した方がよいでしょう。

 

出典:イボができる理由|さくら坂クリニック
参照:https://www.iidabashi-hifuka.com/warts/

イボの種類

イボの種類は、主に7種類あります。これらは、主にイボができてしまった場所やイボの形、色などから判別可能です。

 

顔や体にイボができてしまったという人は、自分にできているイボがどういう種類のものか知るために、ぜひ参考にしてみてください。イボの種類によって治療方法が変わってくるため、種類を知ることは重要です。

老人性疣贅

「老人性疣贅(脂漏性角化症)」は、中高年の人の顔や首にできる、茶色や黒色のイボのことです。歳をとってから、顔や首に目立つイボができて悩んでいるという場合は、まずは老人性疣贅を疑うことになるでしょう。

 

中高年からできることがあり、60歳以上になると多くの人に見られるイボです。首以外に、胸元にもできることがあります。

 

炭酸ガスレーザーによる治療や、液体窒素の冷凍凝固術といった治療が有効とされています。

 

出典:イボの種類と治療法|アイシークリニック
参照:https://ic-clinic.com/female/wart/

青年性扁平疣贅

「青年扁平疣贅」というイボは平べったい見た目をしており、色は褐色で、若い女性の手の甲や顔にできやすいという特徴があります。

 

青年性扁平疣贅は一度できると感染しやすく、その周囲にたくさんできてしまうことがあるでしょう。平べったい見た目から、一見するとシミと勘違いしてしまうこともあります。しかし同じ場所にたくさんできるようなら、青年扁平疣贅である可能性が高くなります。

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炭酸ガスレーザーによる治療や、保険内薬のヨクイニンなどで治療していくことになるでしょう。

 

出典:いぼを除去したいなら|日比谷皮フ科クリニック
参照:https://www.hibiya-skin.com/subject/ibo.html

尋常性疣贅

尋常性疣贅は手のひらや足裏にできやすく、イボとしてはあまり皮膚が盛り上がらず、触るとザラザラしているのが特徴です。他人と共用で使う、足拭きマット等から感染することが多いとされています。

 

顔や首に細長くできた場合は糸状疣贅、いくつか融合してしまうとモザイク疣贅とも呼ばれます。皮膚の傷から侵入したウイルスが増殖を続けて増えていくため、早めに治療する必要があるでしょう。

 

液体窒素による治療やブレオマイシン注射、炭酸ガスレーザーによる治療などが行われます。

アクロコルドン

「アクロコルドン」は首イボや脇イボ、胸イボもとも呼ばれ、その名前の通り首や脇、胸のように摩擦が多い場所にできやすいイボのことです。

 

アクロコルドンは30歳以上になるとできやすくなり、一度できるとだんだんイボの数が増えていきます。

 

治療方法は、美容を考えれば炭酸ガスレーザー、そうでなければ手術すること、小さなイボであればハサミで切るという処置をとることがあります。時間を置けば増えていくため、早めに処置した方がよいでしょう。

 

出典:イボの種類と治療法|アイシークリニック
参照:https://ic-clinic.com/female/wart/

点状疣贅

点状疣贅とは、手のひらや足の裏にたくさんできてしまうことがあるイボのことです。点状疣贅という名前の通り、白い色で小さなイボがたくさんできるという特徴があります。点状疣贅は多発しがちなため、早めに治療した方がよいでしょう。

 

実は点状疣贅は、尋常性疣贅の1つです。尋常性疣贅が手のひらや足の裏にできた場合に、点状疣贅と呼ばれています。

 

出典:イボの種類と治療法|アイシークリニック
参照:https://ic-clinic.com/female/wart/

ミルメシア

「ミルメシア」は手のひらや足の裏にできやすいイボで、中心がくぼんで周囲が固く盛り上がっているという特徴をもっています。

 

この見た目の特徴のためか、魚の目と勘違いして病院を訪れる人も少なくありません。またミルメシアが足の裏にできた場合は痛みがでることがあり、このことも魚の目と勘違いしてしまう原因の1つになっているでしょう。

 

ミルメシアの注意点は、通常のイボ治療よりもさらに長い治療期間が必要になるケースが多いことです。早めに病院を受診して、早く治療をはじめた方がよいでしょう。

 

出典:イボの種類と治療法|アイシークリニック
参照:https://ic-clinic.com/female/wart/

尖圭コンジローマ

もしも性器にイボができてしまった場合は、「尖圭コンジローマ」の可能性があるでしょう。尖圭コンジローマは性感染症の1種とされています。性交渉や類似行為により感染する可能性があります。

 

尖圭コンジローマは潜伏期間が長いという特徴をもっています。そのため、イボに気づいた時にはすでに感染が進んでいる可能性があります。また尖圭コンジローマに感染すると免疫力が低下し、HIV感染率が高くなる可能性があるともいわれています。

 

尖圭コンジローマの疑いをもったら、早めに病院を受診することをおすすめします。

 

出典:尖圭コンジローマ|吉祥寺まいにちクリニック
参照:https://kichijojiclinic.com/medical/konjiroma/

イボと類似した病気

イボができることはよくありますが、それが実は病気だったということがあります。イボのように見えるものが、全てイボとは限らないのです。

 

ここでは代表的な、イボと見間違えることのある病気を6つほど紹介しています。イボが気になる人は、こちらもチェックしてみましょう。

神経線維腫

「神経線維腫」は「神経線維腫症I型(フォンレックリングハウゼン病)」で現れる症状の1つです。神経線維腫以外にカフェオレ斑も現れることがあります。またこれらの他に、骨や眼、神経にも何かしらの症状を起こすことがあるでしょう。

 

神経線維腫は指の先ほどの大きさで、柔らかいという特徴を持っています。時には、隆起することもあります。

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基本的に、神経線維腫の治療は普通のイボの治療と変わりはありません。他にも症状がでていた場合は、それぞれ別に治療していくことになります。

皮膚線維腫

「皮膚線維腫」は成人の腕や脚にできる良性の腫瘍のことです。皮膚線維腫の大きさは3mm~1cm程度で茶色く見えるという特徴があります。見た目はイボによく似ていますが、腫瘍です。

 

皮膚線維腫になる原因は現在でも分かってはいませんが、虫さされの痕や傷痕からできるのではないかといわれています。

 

皮膚線維腫は良性とはいえ腫瘍であるため、治療方法は摘出手術になります。ただ入院する必要はなく、日帰り手術が可能でしょう。

 

出典:皮膚線維腫|医療法人あきおか形成外科
参照:https://www.aprs.jp/treatment/%E7%9A%AE%E8%86%9A%E7%B7%9A%E7%B6%AD%E8%85%AB/

ほくろ

ほくろは正式には「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」と呼ばれる、皮膚の良性の腫瘍です。ほくろといってもさまざまな種類が存在し、中には注意が必要なほくろもあるため紹介します。

 

「基底細胞上皮腫(BCC)」は高齢者にできやすい腫瘍です。ほくろのように見えますが、放っておくとしだいに大きくなります。深く進行することで骨をくずしてしまったり、内臓に転移してしまったりすることがある皮膚悪性腫瘍です。

 

高齢者の人で、ほくろができただけでなくどんどん大きくなってくるという場合は、注意が必要でしょう。

悪性黒色腫(メラノーマ)

「悪性黒色腫(メラノーマ)」はほくろに似た腫瘍の1種であり、ほくろのがんとしても有名でしょう。悪性黒色腫ができる原因は現在でも解明されていませんが、紫外線が原因ではないかと考えられています。

 

メラノーマは、普通のほくろとの見分けがつきにくいことでも有名です。しかしメラノーマには左右が非対称になっていること、色に濃淡があること、どこからどこまでがほくろかよく分からないこと、ほくろにしては大きいといった特徴があります。

 

ほくろではなく悪性黒色腫ではないかと思われる場合には、病院を受診してみましょう。

基底細胞がん

「基底細胞がん」は高齢者の顔面、鼻周辺にできることが多く、初期にはほくろと勘違いしやすくなっています。

 

基底細胞がんができたての頃は、ほくろに似て小さい形をしています。しかし基底細胞がんはどんどん大きくなることが特徴です。放っておくと、どこまでも拡大する可能性があるでしょう。また日本人に発症例の多い皮膚がんでもあります。

 

転移をする可能性は低いですが、放置することで大きくなるため、早めの治療が望ましいでしょう。治療は手術や放射線治療などで行われます。

イボの主な治療方法

イボは基本的に、自分で治療することはおすすめできません。イボが小さめなうちから病院(皮膚科等)を受診し、適切な治療方法を受けるようにしましょう。

 

ここからは、イボの治療方法として代表的な治療法を紹介します。ここで紹介している以外にも、手術で行う根治的切除やサージトロンという治療機器を使った治療、外用薬や内服薬で治療することがあるでしょう。

 

なお治療方法は主にイボの種類や大きさ、美容面を考慮するかで変わります。

凍結療法

凍結療法とは、液体窒素を使って行う治療方法です。液体窒素を使ってイボがある患部を急速に冷やし、イボになっている部分の組織を壊死させることを目的として行います。

 

凍結療法は時間をかけてイボの治療を行います。一度でイボがとれることは、ほぼないと考えてください。定期的に、かつ長期間の治療が必要です。

 

また凍結療法には痛みを伴うこと、色素沈着が起こりやすいという特徴もあります。そのためイボのある部位によっては、この治療法を選択できない場合があるでしょう。

炭酸ガスレーザー

「炭酸ガスレーザー」では、レーザー治療で皮膚から盛り上がっているほくろやイボの治療を行います。メスを使わない治療方法であるため、顔や首といった目立つ箇所の治療にも使えるというメリットがあります。

 

高温で殺菌されるため、イボが多発している場所や繰り返すイボの治療に向いています。ただ炭酸ガスレーザーの治療では局所麻酔を用いるため、手のひらや足の裏といった箇所のイボをとるには向いていません。その場合は別の治療方法を検討することになるでしょう。

イボの種類を知って治療を検討しよう

ひとくちにイボといっても、さまざまな種類があります。そしてイボの種類やイボができている体の部位によっては、適切となる治療が変わります。

 

自分でイボの種類を推測することも可能ですが、分からない場合は病院を受診してみましょう。イボが広がったり進行したりする場合があることを考えると、早めに病院を受診して、治療に入ることをおすすめします。

 

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監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)

順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。

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