【専門家監修】肌が乾燥してしまう原因とは?予防するためのおすすめケア方法も紹介
「最近肌のカサつきが気になる」
「肌の老化が進んでいる気がする」
「気づいたら肌の皮がむけていた」
肌についてなにかしら悩みを抱えている人も多いでしょう。
特に肌の乾燥は誰にでも起こり、かつ常に影をひそめています。こういった肌トラブルは乾燥によるものがほとんどです。乾燥はまさに肌の天敵なのです。
この記事では肌の基本的な知識から、乾燥の原因や予防法、スキンケアのコツまでを一覧形式にしてまとめています。また、最後にはおすすめの美容液も紹介しています。
読み終えたあとには乾燥のみならず、肌自体について詳しくなり、乾燥肌に対して正しいアプローチができるようになるでしょう。
肌の乾燥は原因を探り、正しい対処をすることで改善できます。自分に合ったケアで理想の肌を手に入れましょう。
なぜ肌が乾燥するのか
肌が乾燥する原因を知るには、まず肌について把握する必要があるでしょう。
皮膚には角質層という層が表皮部分にあり、そこに肌を保湿するための皮脂、天然保湿因子、セラミドなどの保湿成分が含まれています。
角質層は皮膚の水分を守るのに加え、外部からの刺激やアレルギーを引き起こすアレルゲン、雑菌からも肌を守るといったいわゆるバリア機能の役割があります。
バリア機能が様々な要因によって阻害されることで肌の水分は減っていき、乾燥肌になってしまうのです。
出典:乾燥肌|G CLINIC
参照:https://gclinic.jp/contents/onayami-kansohada.html
紫外線の影響
乾燥のみならず肌に大きな悪影響をもたらすのが紫外線です。肌の老化や日焼けにもつながります。いったいどのように影響するのでしょうか。
まず紫外線にはUV-A、UV-B、UV-Cの3タイプがあります。この中で肌の乾燥につながるのは皮膚の表面にダメージを与えるUV-Bです。
UV-Bはエネルギーの強い紫外線で、レジャー紫外線とも呼ばれ、主に夏の7~8月にピークをむかえ、冬には6分の1に減少します。
この紫外線を浴びることで皮膚の中に活性酸素というものが発生します。この活性酸素は角質層より深くにある成分を分解する酵素の産出を促し、さらに皮膚の細胞にダメージを与えてバリア機能等の活動を弱めさせます。これが肌の乾燥につながるのです。
出典:紫外線の肌への影響|さの皮フ科クリニック
参照:https://sano-hifuka.com/staffblog/staffblog-2031/
年齢によるもの
肌の乾燥の原因の一つとして加齢も挙げられます。加齢によって乾燥が進む症状を老人性乾皮症と呼びます。
年を取るにつれて皮脂や汗の分泌が減少していきます。それにより肌の水分を保つなどの働きがある角質層のバリア機能が低下していき、肌が乾燥してしまうのです。
老人性乾皮症になるとまず肌が白い粉を吹くようになり、進行するとひび割れを起こします。
出典:乾燥肌 (ドライスキン、皮脂欠乏症)|医療法人いのうえ皮フ科クリニック
参照:https://inoue-hifuka.com/%E8%A8%BA%E7%99%82%E3%81%AE%E3%81%94%E6%A1%88%E5%86%85/%E4%B9%BE%E7%87%A5%E8%82%8C%EF%BC%88%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%80%81%E7%9A%AE%E8%84%82%E6%AC%A0%E4%B9%8F%E7%97%87%EF%BC%89/
生活習慣や食生活の乱れ
普段の生活の乱れもまた乾燥肌につながります。
お風呂に長く入りすぎることで保湿に大切な皮脂を必要以上に落とすことや、寝不足やバランスの悪い食事で肌のターンオーバーを滞らせれば、当然肌には悪影響です。
不規則な生活により血行の流れは悪くなり、栄養が巡らないようになります。 その結果、肌の乾燥につながるのです。
出典:一般皮膚科・乾燥肌|しんゆり皮フ科クリニック
参照:https://sinyuri-skin.com/dry_skin/
出典:乾燥肌・敏感肌|東京ミッドタウン皮膚科形成外科Noage(ノアージュ)
参照:https://www.noage-amc.com/menu/skin/dryskin.html
肌の乾燥を防ぐには
ここまで肌が乾燥してしまう様々な原因を見てきました。
具体的にどのような予防をすれば乾燥を防ぎ、潤いのある肌を維持できるのでしょうか。簡単に始められることから紹介していくので、一緒に確認していきましょう。
保湿をする
やはり保湿は肌の乾燥を防ぐうえでとても重要です。
角質層にある天然保湿因子などの乾燥を防ぐ成分を保湿することで手助けすることが大切です。保湿をしなければ水分がどんどん逃げていき、乾燥もどんどん進行します。
具体的には化粧水をしっかりと肌にしみこませ、そのあとに保湿剤を使用しましょう。保湿剤で水分を角質に閉じ込めるイメージです。1日2回できれば理想的です。
出典:乾燥の季節、保湿ってなに?|女性医療クリニックLUNA
参照:https://www.luna-clinic.jp/column/%E4%B9%BE%E7%87%A5%E3%81%AE%E5%AD%A3%E7%AF%80%E3%80%81%E4%BF%9D%E6%B9%BF%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%AA%E3%81%AB%EF%BC%9F%E3%80%80%EF%BC%8D%E7%9A%AE%E8%86%9A%E7%A7%91%EF%BC%8D/
紫外線から肌を守る
先述した通り紫外線が肌に与える影響は甚大です。しかし逆に言えば、紫外線から肌を守ることでダメージを大きく抑えられます。
具体的な対策としては、基本的に長袖のシャツや帽子で肌の露出を避けるのがおすすめです。衣類でカバーしきれない部分には日焼け止めを使用しましょう。また日傘を差したり、なるべく日陰を歩くなども心がけると、より紫外線をカットできます。
対策は様々なので自分のできる範囲のことからはじめてみましょう。
出典:紫外線の肌への影響|さの皮フ科クリニック
参照:https://sano-hifuka.com/staffblog/staffblog-2031/
食生活を見直す
食生活の改善も非常に効果的と言えるでしょう。 食事に気を遣うことで体を内から変えることができます。ではどのような食事を心がけ、栄養を摂取すればよいのでしょうか。
まず皮膚自体のはたらきを促進させるためにタンパク質、ビタミンCを積極的に摂取しましょう。タンパク質はお肉や乳製品、ビタミンCはいちごやブロッコリーから摂取できます。
肌の乾燥を防ぎ、ハリを保つための抗酸化ビタミンと呼ばれるビタミンA、ビタミンEもおすすめです。ビタミンAはレバーや卵黄に、ビタミンEはアーモンドやたらこに多く含まれています。ただし、ビタミンAとビタミンEは脂溶性のため過剰摂取しないようにしましょう。
出典:皮膚と栄養|やなせ皮フ科クリニック
参照:http://yanase.ddo.jp/posts/post25.html
出典:タンパク質 マリヤ・クリニック|医療法人社団マリヤ・クリニック
参照:https://mariyaclinic.com/nutrition/protein/
睡眠をしっかりとる
睡眠と肌の関係はとても密接です。
肌にはターンオーバーという皮膚の新陳代謝があり、再生のような機能を果たしていて、主に1ヶ月周期で再生が行われます。日焼けした肌が元に戻るのは、ターンオーバーのおかげですが、ターンオーバーは睡眠不足によって阻害されてしまうのです。
人間は主に睡眠中に成長ホルモンを分泌します。この成長ホルモンは肌に栄養を運び、ターンオーバーを促す非常に大切な役割を担っています。
そのため、睡眠不足により成長ホルモンの分泌が少なくなることで、肌の回復が十分に行われず、乾燥が進んでしまうのです。
肌が乾燥しやすくなるNG習慣
人間の肌は非常に繊細です。ちょっとした生活の変化に敏感に反応し、状態は変化します。
ここからは肌の乾燥を一気に進行させてしまうような、避けるべき習慣について紹介していきます。現在すでにそんな習慣をしてしまっている人は、今後繰り返さないよう気をつけましょう。
過剰な洗顔
洗顔の際につい力が入ってしまい、ゴシゴシ顔を洗ってしまっている人も多いのではないでしょうか。
実は過剰に洗顔しすぎると肌を傷つけてしまうため、乾燥肌を進行させてしまいます。肌が傷つくことで角質層のバリア機能を落としてしまうのです。
洗顔の際はしっかり泡立て、優しくこすることを心がけましょう。
出典:【医師コラム】美肌の天敵「摩擦」を防ぐ、日常ケアのコツ|広尾プライム皮膚科
参照:https://www.hiroo-prime.com/blog/p8327/
冷暖房の長時間使用
部屋の温度を快適に保つため、冷暖房は1日中つけっぱなしにしてしまいがちです。
しかし冷暖房は部屋の空気を乾燥させるため肌によくありません。乾燥した空気は肌の水分の蒸発をすすめてしまいます。
冷暖房をつける時間を短くしたり、衣服で調節したりするなどして対策しましょう。
出典:あなどれない肌の乾燥。トラブルの原因とスキンケアの方法|巣鴨千石皮ふ科
参照:http://sugamo-sengoku-hifu.jp/column/dry-skin.html#i-12
正しく対策をして肌を乾燥から守ろう
肌の性質を知ることで正しいアプローチをすることができます。
自分の肌の状態を見極め、自分にあった対策を施しましょう。 すぐにではなくとも少しずつ改善されていきます。乾燥から肌を守り、理想のすべすべ肌を手に入れましょう。
監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)
順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。