【専門家監修】ビニール肌の原因って?改善方法もあわせて紹介!
「なんだか最近、肌がつっぱる気がする…」
「しっかりスキンケアしているのに、肌がベタつく…」
「ツヤはあるのに弾力がないし、化粧ノリが悪いのはどうして?」
美容に気をつかっている方の中には、肌に関してこのような悩みや疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ビニール肌の特徴や主な原因、改善する際のポイントなどについて解説しています。
この記事を読むことで、ビニール肌にならないために注意すべき行動や、ビニール肌を防止、改善するための肌にやさしいスキンケアなどについて知ることができます。
それらをもとに、適切なスキンケアや化粧品を選ぶことができるため、間違った方法で肌に負担をかけるのを未然に防ぐことができるでしょう。
ビニール肌が心配な方や、肌や化粧品に悩みのある方は、是非この記事をチェックしてみてください。
ビニール肌とは
ビニール肌は、一見ツヤがあって綺麗な肌に見えるものの、実際は敏感な状態の肌のことです。
また、ビニール肌は、スキンケアを好んでする人が陥りやすい、という意外な特徴があります。
ビニール肌と美肌を見分ける方法
一見、見分けることの難しい美肌とビニール肌ですが、いくつか見分けるためのポイントがあります。
主に、近くで見ると肌にキメがない、肌に赤みやテカりがある、洗顔の後に肌がつっぱる、化粧ノリが悪い、などのポイントがあげられます。
当てはまるポイントがある方は、ビニール肌の可能性があるでしょう。
ビニール肌の3つの特徴
一見綺麗に見えるビニール肌ですが、放っておいた場合、どのような影響があるのでしょうか。
ビニール肌は、悪化してしまうとひどい肌荒れを起こしてしまう恐れもある、危険な状態です。他にも、肌が老化しやすくなったり、皮脂の分泌が過剰になるなど、様々な悪影響があります。
ここでは、ビニール肌の3つの特徴について紹介していきます。
1:肌が老化しやすくなってしまう
ビニール肌を放置してしまうと、しわやたるみ、シミなどの肌の老化に繋がってしまいます。
その理由として、角層の担っているバリア機能が低下してしまうことがあります。
角層のバリア機能には、肌のうるおいを保ち、外的刺激から皮膚を守る働きがあるのですが、ビニール肌になるとその角層が薄くなってしまうので、肌のうるおいを保ちにくくなり、肌の乾燥を招くのです。
また、バリア機能が下がることで紫外線によるダメージも受けやすくなり、シミもできやすくなってしまうでしょう。
さらに、肌の弾力やハリと深く関わる真皮層もダメージを受けやすくなり、たるみやしわもできやすくなってしまうのです。
ビニール肌になると、このようにバリア機能が弱体化するため、肌が老化しやすくなってしまいます。
出典:表皮の構造とターンオーバー|明治通りクリニック
参照:https://meijidori-clinic.jp/treatment/skin/dermatology_06.html
2:スキンケア商品が合わなくなってしまう
ビニール肌になることで、スキンケア商品が合わなくなってしまうケースもあります。
今まで問題なく使えていたのに、急に赤みや痛みなどが起こった場合、スキンケア商品を見直す必要があるでしょう。
肌トラブルをこれ以上悪化させないためにも、一旦、使うのを辞めて、改めて肌に合ったスキンケア商品を選び直しましょう。
3:過剰な皮脂分泌が起こってしまう
ビニール肌により乾燥が激しくなることで、それを補おうと過剰な皮脂分泌が起こってしまうこともあります。
常時、適量の皮脂が肌を守っていますが、過剰な皮脂分泌が起こってしまうと、毛穴詰まりやテカリなど、あらゆる肌トラブルの温床になってしまう可能性があります。
出典:皮脂の過剰分泌|相澤皮フ科クリニック
参照:http://www.aizawa-hifuka.jp/acnecare/acnecause/sebum/
ビニール肌に出てくる症状7選
ここからは、ビニール肌に出てくる症状を7つ紹介していきます。
美肌との見分けがつきにくいビニール肌ですが、気付かずに放っておくことで進行してしまい、様々な症状が見られるようになってしまうでしょう。
少しでも肌に違和感のある方は、肌荒れや肌の老化が進んでしまう前に、これから紹介する7つの症状に当てはまるかどうか確かめていきましょう。
1:皮脂が少ないにも関わらずツヤツヤしている
皮脂が少ないにも関わらず肌にツヤがある場合、ビニール肌の可能性があります。
これには前述した皮脂の過剰分泌が深く関わっています。ビニール肌は肌のバリアの機能不全を皮脂の分泌で補おうとした結果、肌表面にはツヤがあるのに、重要な肌の内部が乾燥しているという状態なのです。
出典:皮脂の過剰分泌|相澤皮フ科クリニック
参照:http://www.aizawa-hifuka.jp/acnecare/acnecause/sebum/
2:肌がベタついたりテカリ始めたりする
肌の内部には乾燥を感じるのに、皮脂によって肌の表面だけにテカリやベタつきを感じる場合は、ビニール肌になっている可能性があります。
ベタついたりテカったりしているからといって、洗顔などの際に強く擦ったりしてしまうと、さらに症状を悪化させることになるので、注意しましょう。
出典:皮脂の過剰分泌|相澤皮フ科クリニック
参照:http://www.aizawa-hifuka.jp/acnecare/acnecause/sebum/
3:肌がつっぱり始める
肌がつっぱることも、ビニール肌の症状のひとつです。
その理由として、前述した角層のバリア機能低下により、肌の内部に水分を留める働きが弱まってしまい、肌の水分が蒸発しやすくなることで肌が乾燥してしまうことがあげられます。
気温の下がる冬には、どんな肌質の方でも多少は肌が乾燥しやすくなるものです。しかし、春や夏などの暖かい季節でも肌が乾燥しやすい場合は、ビニール肌の可能性があります。
出典:乾燥肌とは?原因、症状、治療など|新宿駅前クリニック
参照:https://www.shinjyuku-ekimae-clinic.info/hihuka/kansou.html
4:ハリやキメがなくなり肌がたるみ始める
肌にハリやキメが少なかったり、たるんでしまっている場合もビニール肌の症状に該当します。
頬など、顔の柔らかい部分を指で押したとき、やわらくなかったり、弾力がない場合は注意しましょう。これは肌の弾力がなくなり肌の老化が進んでしまっているサインです。
また、あごや目の下などの皮膚にたるみが見られる場合も注意が必要でしょう。
出典:キメ・毛穴改善コースでキュッと引き締まった毛穴レス肌へ|表参道スキンクリニック
参照:https://omotesando-skin.jp/skin/pores/
5:肌がごわつき始める
肌が乾燥でごわついていると感じる場合も、ビニール肌の症状が疑われます。
日によって脂っぽかったり、逆にごわついて乾燥しているなど、肌質が不安定になるのもビニール肌のサインのひとつなので、毎日の肌の状態に注意して見落とさないようにしましょう。放っておくと悪化を招いてしまいます。
出典:キメ・毛穴改善コースでキュッと引き締まった毛穴レス肌へ|表参道スキンクリニック
参照:https://omotesando-skin.jp/skin/pores/
6:化粧水の吸収がとても早くなる
化粧水の吸収がとても早い場合もビニール肌の可能性があります。
特に、化粧水をつけた際、吸収が早いのに肌がうるおわないと感じる場合は注意が必要です。もしくは規定量を超える化粧水を与えてもなお、肌が水分を吸収するようであれば水分不足のサインといえるでしょう。
7:化粧が浮いてくるようになる
化粧が浮いてしまう、ファンデーションが落ちてしまう、化粧の持ちが悪いなどと感じる場合もビニール肌になっている可能性があります。
季節の変わり目や、秋から冬にかけてだけ感じるという方も、ビニール肌について気に留めておきましょう。
ビニール肌になってしまう行動
ここまでビニール肌の特徴について紹介してきました。
では、どのような行動をするとビニール肌を招いてしまうのでしょうか。実は、肌を綺麗に保つための過度なスキンケアが、ビニール肌の原因になってしまうことも少なくないのです。
ここからは、どのような行動がビニール肌に繋がるのか、いくつかの代表的な例をあげながら解説していきます。
日常的に行っているスキンケアから、肌に関する習慣について今一度見直していきましょう。
過度な角質ケアをする
ビニール肌になってしまう大きな要因として、過度な角質ケアがあげられます。
スクラブやピーリングなどの角質ケアができるアイテムは、不要になった角層を落とすことで肌を整えてくれる反面、やりすぎることで必要な部分まで剥がしてしまうため、使用頻度によってはビニール肌の原因になりえるでしょう。
また、使用後の保湿をおろそかにしてしまうことも肌に大きなダメージを与える原因になります。
毛穴パックを使いすぎる
過度な角質ケアと同様に、毛穴パックも使いすぎてしまうとビニール肌に繋がってしまいます。
毛穴パックは、手軽に角栓を落とせる反面、同時に角質までも剥がしてしまうのです。
パックの使用頻度が多かったり、使用時間が長すぎると、肌に本来必要な角質の部分まで剥がしてしまい、ビニール肌になる可能性を高めてしまうでしょう。
頻度を減らしたり、推奨時間を参考にして上手く使わなければ、ビニール肌を招きかねないので気をつけましょう。
洗浄力の高いクレンジングを使用する
洗浄力の高いクレンジングを使用することも、ビニール肌に繋がりかねない危険な行動です。
洗浄力の強いクレンジングで強く擦る、必要以上の時間や頻度で行うなどの行為は、摩擦によって肌にダメージを与えたり、乾燥の原因になったりしてしまいます。メイクの濃さに適したクレンジングで、やさしく丁寧にメイクを落としましょう。
過度な洗顔
クレンジングと同じく、洗顔も過度に行ってしまうとビニール肌の要因になりえます。
あまり泡を立てず強く擦ったり、必要以上の回数や時間で行ったり、顔を拭く際に強く擦るなどは、肌にダメージを蓄積させる原因となるでしょう。
ビニール肌にならない、または悪化させないためにも、適切な方法で洗顔を行いましょう。
マッサージのやりすぎ
過度な角質ケアなどと同様に、マッサージなどもやり方や頻度によっては肌にダメージを与えてしまい、ビニール肌の要因になってしまいます。
マッサージや美顔ローラーなどに代表されるように、スキンケアには肌を擦るものが少なからずありますが、肌を擦ることで、多少なりとも角質は剥がれ落ちてしまうでしょう。やり方を間違えることで逆効果になってしまわないよう注意が必要です。
ビニール肌を改善させる8つの方法
ここまで、ビニール肌の特徴や症状、要因となるような行動などについて紹介しました。
ここからは、ビニール肌になってしまった場合、改善させるための方法や注意点を8つ紹介します。
大まかな前提事項としては、肌への刺激や負担を極力低減すること、それらに気を配りつつもきちんとケアを行うことなどがあげられるでしょう。これらのポイントをおさえつつ、それぞれの方法を知っていきましょう。
1:肌の負担を減らすスキンケア
ビニール肌を改善させる方法のひとつとして、肌の負担を減らすスキンケアがあります。
ビニール肌になってしまったからといって、スキンケアをやりすぎるとかえって刺激してしまう恐れがあるので、過剰にスキンケアをするのではなく、肌の負担を減らす必要最低限のケアに変えましょう。
スキンケアの本来の目的は、洗顔で清潔な肌を保ち、保湿で肌の水分を維持することです。ビニール肌は乾燥していて刺激に敏感なため、最小限の化粧品で洗浄、および保湿をするのが望ましいでしょう。
化粧品を使う際、多少なりとも肌に摩擦が起こり負担がかかります。そこで、最小限の化粧品でスキンケアをすることで、肌の負担を抑えられるのです。
2:肌に負担をかけないメイクをする
ビニール肌を改善させるためには、肌に負担をかけないメイクをすることも重要になるでしょう。
汗や皮脂に強く落ちにくいメイクは、洗い残しになりやすくなります。メイクが肌に残ってしまうと、肌に刺激を与える要因となってしまうのです。
また、そのようなメイクは、クレンジングも専用のものでしか落とせない場合もあり、多くの場合このようなものは洗浄力が高く、肌に刺激を与えてしまいます。
落としやすく肌に負担をかけないメイクをすることは、ビニール肌を改善する近道となるでしょう。
3:刺激となるピーリングをしない
ピーリングは肌に刺激を与えてしまうため、ビニール肌を改善させるためにはしないことが望ましいです。
古い角層を剥がすなどして除去するピーリングですが、ビニール肌を悪化させてしまう可能性が高くおすすめできません。
そもそもビニール肌は、角質の剥離により角質層が薄まっている状態なので、そこにピーリングをしてもメリットがないのです。むしろ肌に刺激を与えることで、悪化が進んでしまう要因になりかねないので避けるようにしましょう。
4:毛穴ケアをし過ぎない
ピーリング同様、毛穴ケアも肌に刺激を与えてしまうため、控えましょう。
洗顔で落とせない角栓を剥がす毛穴パックは、肌にダメージを与えやすく、ビニール肌が悪化する要因になりえるのです。
5:紫外線対策を行う
紫外線対策を行うことも、ビニール肌の悪化を防ぎ改善を促す上で有効な方法です。
肌が老化する原因の8割が紫外線とも言われているなど、日常生活の中に数ある肌への刺激の中でも特に注意が必要でしょう。未熟な肌が露出した状態にあるビニール肌はなおのこと、紫外線による負担が大きいといえます。
紫外線の刺激によって、痛みや赤みなどの炎症も起こしやすくなるようなので、徹底的に紫外線対策をするのがおすすめです。
出典:光老化|明治通りクリニック
参照:https://meijidori-clinic.jp/counseling/detail.html?id=21
6:保湿をしっかりと行う
ビニール肌改善の手立てとして、保湿をしっかりと行うことも重要な要素のひとつです。
先程、過剰なスキンケアから必要最低限のスキンケアに変えることで、肌の負担を減らすことが望ましい旨を述べましたが、せっかく肌の負担を減らしても、保湿がおろそかになってしまっては大きな改善は期待できません。
したがって、化粧品を選ぶ際には、少しでも高保湿なものを選ぶことが望ましいでしょう。
7:洗い流すときはぬるま湯を使用する
顔を洗い流す際に、熱いお湯ではなくぬるま湯を使用することが望ましいでしょう。
シャワーを直接かけたり、熱いお湯で洗い流すことはビニール肌の悪化に繋がってしまいます。シャワーの水圧や、熱いお湯によって必要な油分まで落としてしまうことで、肌に刺激や負担を与えてしまい、悪化の要因になる可能性があるのです。
また、洗い流す際にかかる時間を短くすることも重要なので、手ですくったぬるま湯で素早く、そしてやさしく洗い流しましょう。
8:マスクの刺激に気をつける
マスクをつけたり外したりする際に、どうしても生じてしまうのが摩擦による刺激です。
ワセリンなどを使用した摩擦の軽減、常用のマスクを敏感肌用に変えるなど、肌への刺激を抑える工夫が必要でしょう。
肌に負担をかけないスキンケアでビニール肌を防止しよう
ビニール肌を防止、改善できるかどうかは、いかに肌に負担をかけずに適切なスキンケアを行うかにかかっているといえるでしょう。
この記事で紹介した原因や改善方法を参考に、スキンケアの習慣を今一度見直し、健康的な美肌を目指していきましょう。
監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)
順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。