コラム─ Column ─
2022.03.07

【専門家監修】妊婦さんの肌荒れの原因とは?対策方法もあわせて解説

「妊娠してから肌の調子が悪くて荒れてしまうけど、どうしたらいいのだろう」
「今までとは違う体形や肌の変化に戸惑ってしまう」
こんな悩みを抱えている方は、妊娠後の肌についてたくさんの疑問や不安があるのではないでしょうか。

 

本記事では、妊娠した女性の変化についての基礎知識に加え、肌のスキンケアアイテムを選ぶポイントや、赤ちゃんのためにも役立つスキンケア商品を紹介していきます。

 

この記事を読むことで、妊婦さんに必要な知識やスキンケア用品の選び方を把握できます。その知識をもとに自分の肌に合ったスキンケア商品を選択できるため、妊娠時のケアに不安を抱える方でもスムーズに選べるでしょう。

 

妊娠時のスキンケアを選びたいと思っている方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

肌の変化を感じる妊婦さんは多い

新しい命を宿した喜びも束の間、妊娠することで体の変化を感じる方が多いでしょう。妊娠により分泌が急増したエストロゲンやプロゲステロンのため、肌の変化が起こりやすくなります。

 

肌のバリア機能が低下して乾燥しやすくなり、お腹が大きくなるにつれてお腹周りの保湿が欠かせなくなるでしょう。どんどん体が変わっていき不安が多くなる方もいるでしょうが、適切な知識を持ちスキンケアを継続することで健やかな妊娠生活を送れます。

妊婦さんが悩みやすい肌の変化

妊娠すると、肌が荒れやすくなります。今までの化粧品が合わなくなってきたり、においに敏感になって使用することが気になったりする場合もあるでしょう。また、肌に吹き出物があらわれたり、シミが濃く感じたりと変化していきます。

 

ここからは、妊婦さんが悩みやすい肌の変化を見ていきましょう。

肌荒れしやすくなる

妊娠するとプロゲステロンの分泌量が増えるため、妊婦さんの肌荒れがひどくなりがちです。プロゲステロンがシミの原因である色素細胞を活性化させて、メラニンを作り出す働きがあります。メラニンが増えることで、シミやそばかすができやすくなってしまいます。

 

妊婦さんの肌の荒れ具合から赤ちゃんは男の子といわれることもありますが、性別を判別するのは定かではないようです。

肌が乾燥しやすくなる

妊娠すると体重が増えやすくなることで、皮膚が伸びてきます。特にお腹の周りの皮膚が伸ばされて薄く引っ張られ、乾燥しやすくなります。

 

また、お腹が大きくなることで姿勢の変化や骨盤の歪み、運動量の低下により血行不良が起こりやすくなるでしょう。赤ちゃんに優先して酸素や栄養を血液で送る際に、お母さんの体から鉄分などが使われるため、血液が十分に回らず皮膚まで栄養が届きにくくなります。

 

そのため、皮脂の分泌が減り、肌の水分量が失われ乾燥肌になります。

シミができやすくなる

妊娠中は胎盤から分泌される女性ホルモンが増加し出産まで続き、メラニン色素を作る細胞を刺激することから、メラニンが増えていきます。

 

メラニンが増えるとシミやそばかす、妊娠性肝斑(頬骨のあたりに左右対称にほぼ同じような、はっきりしない形でできる色素斑)ができやすくなります。

ニキビが気になりやすくなる

分泌が増えるプロゲステロンは皮脂の分泌も活発にします。皮脂の分泌が過剰になると毛穴を詰まらせ炎症を起こしニキビができやすくなります。食事量の増加や偏食の影響によりニキビがあらわれやすいため、妊娠時に気になる方も少なくありません。

 

また、口周りや首、背中にできやすい期間でもあります。いつまでも赤い湿疹が続く場合は、皮膚科で肌荒れがひどいことを伝えて治療しましょう。

妊婦さんの肌荒れの原因

妊婦さんの肌荒れには色々な原因が隠れていることがあります。主な原因は女性ホルモンの分泌変化です。これによってニキビができやすくなるほか、メラニンの生成が活発になりシミ、そばかすもできやすくなり、毛深くなるのもホルモンが関係しています。

 

なお、ホルモン分泌以外で妊娠中の肌荒れの原因で多いのはストレスや便秘、つわりによる偏食、過食があげられるでしょう。さらに、身体の変化による寝不足なども多く関係しています。

ホルモンバランスが変化する

女性の身体を健やかに保つために大切な女性ホルモンには、身体の働きに大きく関わっているエストロゲンとプロゲステロンという2種類のホルモンがあります。そして、妊娠にはこのホルモンバランスが大きな影響を与えます。

 

ホルモンバランスの乱れは、女性の身体にさまざまな影響を与えてしまい、辛い症状の原因になることもあるでしょう。

 

出典:ホルモンバランスについて|荘田レディースクリニック
参照:http://www.shoda-lc.com/treatment/balance.html

便秘で老廃物が体内に溜まってしまう

女性ホルモンのプロゲステロンの影響で腸の働きが弱まり、老廃物が体内に溜まりやすくなります。また、つわりなどによって食事が少なくなることで消化の力が低下して便秘につながります。

 

赤ちゃんの成長が進むにつれて大腸を圧迫していくため、特に排便に気を付けることが大切です。あまりに苦しいときは産婦人科に相談しましょう。

 

出典:妊娠したら誰に相談すればよいの?|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/boshi-hoken10/

つわりによって栄養バランスが乱れてしまう

つわりによって食事がとれないとお腹の赤ちゃんに栄養が送られているか心配になるでしょう。妊娠初期の赤ちゃんは小さく、母体に蓄えられていた栄養で育ちます。妊婦健診で赤ちゃんの発育状態が不良といわれていなければ、心配する必要はありません。

 

12週頃からつわりが落ち着く方が多い傾向にあるため、食欲の回復とともにバランスのいい食事を心がけていきましょう。

 

後期になってもつわりが治まらなくて、栄養バランスが乱れ続けることもあります。肌荒れがひどい場合など食事から栄養がとれないときは、産婦人科に相談してみましょう。

妊婦さんの肌荒れへの対策方法

妊婦さんの肌荒れが治らない場合、ヒリヒリした痛みを強く感じることが多いです。妊娠中の肌荒れは精神的なストレスになりがちです。そのストレスがさらに高まり肌荒れがひどくなる可能性があります。

 

妊娠中はストレスをため込んでしまうと、赤ちゃんの成長にも影響を与えてしまうため、早めの対策・改善が必要になってきます。

低刺激かつ高保湿のスキンケア用品を使う

妊娠中も健やかな肌でいるために、スキンケアで敏感に傾いた肌の状態を落ち着かせ、同時にトラブルを起こさない肌を育てることが大事になります。

 

顔のベタつきもカサつきも気になる敏感混合肌には、皮脂バランスを調整しバリア機能を高めるスキンケアがおすすめです。毛穴を引き締めながら、保湿することにつながります。

 

妊娠中はもちろん産後は赤ちゃんと一緒に使える低刺激で高保湿のものに切り替えましょう。

紫外線対策を見直す

紫外線を浴びることで、活性酸素が発生して細胞が傷つけられてしまい、お肌の抵抗力が弱ってしまいます。お腹にいる赤ちゃんを異物として攻撃しないように妊娠によって体の機能が弱っている妊婦さんは、特に紫外線に注意しましょう。

 

日中は家の中でも日焼け止めを欠かさず、しっかりとフェイスラインをファンデーションでカバーして紫外線から肌を守りましょう。外出するときは紫外線を浴びないように帽子や日傘を使うように心がけてください。

こまめな水分補給や加湿器で乾燥対策をする

妊婦さんとお腹の赤ちゃんは水分を必要としているため、妊娠中は常に喉が渇いた状態になりがちです。妊娠中は体の血液量が普段の約40%も増えるため、水分が特に必要になります。また、赤ちゃんを守る羊水を維持するためにも水分がたくさん使われています。

 

1日2リットルほどの水分補給を目安として、こまめに少しずつ飲んでいきましょう。また、乾燥のする季節には加湿器で空気中を潤して肌の乾燥を防ぎましょう。

 

丁寧な洗顔を心がける

丁寧な洗顔を心がけるためにはまず、自分の手を丁寧に洗いましょう。

 

まず、指先を丸めてボールでかき混ぜるように洗顔を泡立てます。泡立てが苦手な方は泡立てネットも便利です。しっかり泡立てたクリーム状の泡をおでこからあごにかけて、肌に手のひらが触れないように優しく動かします。赤みや痛みががある場合は無理せず素早く落としましょう。

 

すすぎをする際は、ぬるま湯でしっかり流すようにしましょう。その後、清潔なタオルを顔に当てるように拭きとります。

 

肌が乾燥しないようにすぐに化粧水や美容液を付けましょう。

妊婦さんがスキンケアアイテムを選ぶときのポイント

妊娠肌荒れは長期間で引き起こしてしまいがちです。そのため、なるべく刺激が少ないスキンアイテムを選びましょう。

 

妊婦時の嗅覚は鋭くなるため、ほんのわずかなにおいに反応しやすく、さらに肌が敏感になりかゆみを感じるようになるため強い薬品を使っている基礎化粧品は避けた方が無難です。アルコールや合成香料・着色料など、なるべく無添加のものを選ぶと肌に与える刺激を減らせます。

 

また、生まれてくる赤ちゃんと一緒に使えるものを選ぶのがおすすめです。

赤ちゃんのためにも肌荒れ対策をきちんとしよう

赤ちゃんは肌が薄いため、乾燥やよごれなどのちょっとした外的刺激にとても弱いです。また、肌を守るための皮脂の分泌量は、生後4ヶ頃から急激に減ります。保湿しなければ肌の水分が保ちにくい状態のため乾燥しやすくなるでしょう。

 

肌は、体を守ってくれるバリアです。それが薄く乾燥していると肌のバリア機能が弱くなります。

 

赤ちゃんが生まれるとお世話にかかりっきりになります。眠らなかったりミルクをあまり飲めなかったり、ぐずりが多くてずっと抱っこした状態で過ごしたりと思ってもみなかった状態になることもあるでしょう。

 

赤ちゃんと同じようにこまめにスキンケアできるのが理想的です。赤ちゃんのためにも肌荒れ対策をきちんとして、スキンケア用品を選びましょう。

 

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監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)

順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。

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