【専門家監修】ヒト型セラミドの種類と効果とは?摂取のコツもあわせて紹介
「肌が敏感で荒れやすく、乾燥も気になる」
「セラミドが肌に良いと聞いたことがあるけれど、どうやって摂取するといいの?」
乾燥肌や敏感肌に悩まれる方には、このような悩みや疑問があるのではないでしょうか。
この記事では、セラミドの種類について解説し、中でも肌へ馴染みやすいとされているヒト型セラミドと他のセラミドとの違いについてもお伝えします。
どのように摂ると効果的なのか、セラミド配合の化粧品の選び方や摂取のコツについても紹介するので、セラミドを取り入れて美肌になる方法を知りたい方には参考になるでしょう。
ヒト型セラミドの効果や、セラミドをどのように肌のケアに活かせるのかについて知りたい方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
そもそもセラミドとは?
セラミドは、肌の角層部分にある細胞間脂質の1種です。セラミドを含む市販の化粧品を目にしたことがある方もいるでしょう。
細胞間脂質とは細胞1つ1つの間にある脂質の1つで、細胞同士の隙間を埋めて潤いを保つとともに刺激に対するバリア機能も果たしています。
セラミドは年齢とともに減少していき、不足するとアトピーや敏感肌の元になったり乾燥を招くため、肌の潤いとバリア機能を保つには欠かせない成分です。
出典:保湿剤の種類|恵比寿駅前皮膚科
参照:https://ebisu-ehifuka.com/%E4%BF%9D%E6%B9%BF%E5%89%A4%E3%81%AE%E7%A8%AE%E9%A1%9E
出典:皮膚のお話|医療法人松鶴会 まつもと皮フ科
参照:https://matsumoto-hifuka.net/column/html/art/00014.html
セラミドの主な種類
化粧品に配合されているセラミドは、原料などの特徴によって4つの種類に分けることができます。
ここでは、主な4種類のセラミドの特徴について解説します。どのタイプのセラミドが自分に向いているか知っておきましょう。
合成セラミド
セラミドの構造に似せて人工的に化学合成されたものが合成セラミドです。疑似セラミドと呼ばれることもあります。
合成セラミド配合の化粧品は、他のタイプのセラミド配合の製品より比較的低価格で購入できるのがメリットです。しかし、保湿効果や肌馴染みは他のセラミドにはやや劣るでしょう。
天然セラミド
化粧品に使用する天然セラミドは、人間が元々持つ細胞間脂質に近い動物由来のものを使用しているため保湿力に優れています。
セラミドが減少すると肌が乾燥したり刺激に負けて敏感肌になったりしますが、天然セラミド配合の化粧品ではバリア機能の修復も期待できるでしょう。
出典:天然セラミドとは|医療法人社団 優医会 有楽町皮膚科
参照:https://my-hifuka.com/products/ceramid/
出典:タイプで選ぶ!お肌を輝かせる7種類のセラミドの秘密|品川美容外科
参照:https://www.shinagawa.com/article/topics/content57
植物性セラミド
米ぬかやユズの果実エキスなど、植物を原料として作られるセラミドを植物性セラミドと呼びます。植物由来で肌に優しいことと、比較的低価格で入手できるのがメリットです。
植物性セラミドの化学構造は、ヒトの肌にある天然セラミドとは一部異なっています。
ヒト型セラミド
酵母などから生成されるヒト型セラミドは、細胞間脂質に存在しているセラミドとほとんど同じ化学構造で成り立っています。このことから肌に馴染みやすく、他のセラミドよりも刺激が少ないのが特徴です。
保湿力も高く、かつ肌に優しいのがヒト型セラミドと言えるでしょう。
出典:タイプで選ぶ!お肌を輝かせる7種類のセラミドの秘密|品川美容外科
参照:https://www.shinagawa.com/article/topics/content57
ヒト型セラミドの特徴
ヒト型セラミドは細胞間脂質にあるセラミドとほとんど同じ化学構造を持ち、細胞間脂質の内部で層となって隙間を埋めながらバリア機能をサポートします。
季節の変わり目などに荒れやすい敏感肌にも優しく、さらに他の植物セラミドや合成セラミドよりも角質層へ浸透しやすく保湿力が高いのもメリットです。ヒト型セラミドにはさらに複数の種類があり、それぞれに異なる効果があります。
ヒト型セラミドの種類とそれぞれの効果
ヒト型セラミドは数種類存在し、それぞれ効果が異なります。
・セラミド1 外的刺激へのバリア機能
・セラミド2 水分保持機能
・セラミド3 水分保持機能、しわ軽減
・セラミド4・5 角質バリア効果のある脂質による層の形成
・セラミド6 水分保持機能、しわ軽減、ターンオーバー促進
・セラミド7 肌の常在菌のバランス調整
効果を最大限発揮させるためにも、セラミドは肌悩みに合った種類を選ぶようにしましょう。
出典:タイプで選ぶ!お肌を輝かせる7種類のセラミドの秘密|品川美容外科
参照:https://www.shinagawa.com/article/topics/content57
セラミド配合のスキンケアアイテムを選ぶ際のポイント
セラミド配合の化粧品は多くありますが、肌の悩みに合った種類のセラミドを配合している製品を選ぶことが大切です。
たとえば、セラミド2はセラミド全体の2割を占めることから、肌の調子に与える影響が大きいとされています。しわ軽減の効果があるセラミド3も、乾燥や加齢によるしわが気になる方は覚えておきたいセラミドです。
中でも、特にセラミド3と5は年齢とともに減りやすいため、年を重ねるにつれ必要性が出てくるでしょう。
セラミドを上手に取り入れるコツ
セラミドを効果的に取り入れて美肌効果を得るには、化粧品によるお手入れだけではなく体の内側から補っていくケアも並行して行うことが重要です。
ここでは、セラミドをどのように摂取すると良いのか、3つの方法について解説します。
- サプリメントから摂取する
- 食べ物から摂取する
- スキンケアで取り入れる
サプリメントから摂取する
セラミドが配合されているサプリメントには、肌の水分保持機能を高める作用があるとされています。手軽に摂取できるサプリメントからセラミドを補給するのも良い方法でしょう。
経口摂取するサプリメントには即効性はないものの、長期的に見ると全身への作用が期待できるでしょう。顔だけではなく、全身の肌のケアをしたい方にも向いている摂取方法です。
出典:セラミドはなぜ肌の健康に重要か?|公益財団法人 東京都医学総合研究所
参照:https://www.igakuken.or.jp/topics/2017/0301.html
食べ物から摂取する
体内のセラミドを補うには、日頃からセラミドを含んだ食品を意識して摂ることが大切です。主食である米・小麦、そして乳製品や大豆にもセラミドが含まれています。
特に、こんにゃく芋はセラミドが豊富な食材です。1日約100gを目安に摂るとその日に必要なセラミドが補える上に、角質でセラミドを生み出すのを助けるとされています。即効性はないものの、長期的に見て全身の肌への作用が期待できるでしょう。
出典:セラミドを補うためには|品川美容外科
参照:https://www.shinagawa.com/article/topics/content57
スキンケアで取り入れる
セラミド配合の化粧品で、セラミドを取り入れる方もいるでしょう。
化粧品を選ぶ時は乾燥肌向けなのか敏感肌向けなのかなど、配合されているセラミドの特徴と効果を考慮して選びましょう。
セラミドの種類と効果を知って上手に取り入れよう
セラミドには様々な種類があり、それぞれに異なる特徴があります。自分に合った取り入れ方ができれば、乾燥肌や敏感肌などの肌トラブルの軽減が期待できる美容の強い味方です。
この記事で紹介した摂取のコツを参考に、必要なセラミドを正しい方法で取り入れて美しく健康な肌を目指しましょう。
監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)
順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。