【専門家監修】水洗顔による効果とは?やり方やポイントについても合わせて紹介
「水洗顔がいいという口コミや体験談をよく聞くけど、実際どうなの?」
「水洗顔するときに注意しなければいけないことは何?」
「メイクをした状態では水だけで汚れ落ちないよね~」
このように、水洗顔に興味があるけれど、本当に効果があるのかどうかよく分からないという方は多いのではないでしょうか。
本記事では、水洗顔をすることで実感できる効果や実際のやり方、あらかじめ知っておいた方がいいポイントなど詳しく紹介します。
この記事を読み終わる頃には、水洗顔がなぜ有効な洗顔方法として人気があるのかが分かります。また、水洗顔をすぐにでも実践できる知識が身についていることでしょう。
水洗顔に興味があり、試してみたいと考えている方は、参考にしてみて下さい。
水洗顔の効果とは?
洗顔料や石鹸を使わずに水(ぬるま湯)だけで顔を洗う洗顔補法を「水洗顔」と言います。肌本来に備わっている保湿力や、お肌をキレイに整えようとする自然治癒力を引き出すためにすることが多く、肌断食と言われることもあります。
ここからは、水洗顔を実行することで期待できる様々な効果を紹介します。
肌の潤いを保つことが期待できる
一日何回も洗顔料を使ったり、保湿ケアアイテムに頼りすぎたりすると、本来備わっているお肌の潤いを保つ力が衰えてしまうでしょう。それが、乾燥肌や敏感肌、しわ、シミなどの様々な肌トラブルを引き起こす原因になるとも言われています。
水洗顔であれば洗いすぎによる肌への負担が比較的少ないため、過剰にケアしなくても、お肌の潤いを適度に保った状態を維持できるでしょう。
肌の新陳代謝の活発化が期待できる
ターンオーバー(新陳代謝)とは、皮膚組織の一番上の表皮が、ある一定の時間で自然に剥がれ落ち、細胞が生まれ変わることです。
朝も夜も洗顔フォームで洗顔したり、メイクを落とすために強いクレンジングを使ったりすると、お肌の潤いのために必要な常在菌が洗い流され、ターンオーバーが乱れやすいです。
水洗顔であれば、洗顔料での「洗いすぎ」が予防でき、肌に適度な水分を保持しておけるので、正常なターンオーバーへの回復が期待できるでしょう。
出典:ターンオーバーについて|豊田市の皮膚科【かすがい皮膚科】
参照:https://kasugaihifuka.jp/blog/%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%BC%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
肌のバリア機能の正常化が期待できる
乾燥や紫外線などの外部刺激からお肌を守る働きを「バリア機能」と言います。
お肌に適度な水分が保持されている状態でないとバリア機能が低下し、様々な肌トラブルの原因になります。洗顔料による「洗いすぎ」は、お肌が本来持っている保湿成分を洗い流してしまうと言われているため、肌のバリア機能を維持することが難しくなります。
水洗顔であれば、肌本来が持つ保湿成分を奪うことはあまりないため、バリア機能が正常に働くでしょう。
出典:肌バリア機能|前田メディカルクリニック
参照:https://www.maeda-med.com/column/?id=1514875112-676433
水洗顔の効果的なタイミングは?
寝ているときに、汚れが顔にたまる機会は少ないため、朝に水洗顔するのが良いでしょう。
夜の洗顔は、ホコリや日焼け止め、メイクの汚れをしっかりと落とす必要があるため、水洗顔だけでは不十分です。メイク落としと洗顔フォームを使い、丁寧に行いましょう。
水洗顔が向いている肌質は?
洗顔後にヒリヒリ感がある「敏感肌」や、肌がつっぱる「乾燥肌」、皮膚が薄く、気温差などで顔が赤くなる「赤ら顔(酒さ)」、「インナードライ肌」で悩んでいる人は、洗顔料そのものが肌に負担をかけていると考えられます。そのため、水洗顔が向いてると言えるでしょう。
一方、皮脂が過剰に分泌されている状態にある「オイリー肌(脂性肌)」や「混合肌」の人は、水洗顔では皮脂を十分に落とせずぬるぬるの状態になったり、顔のテカリが目立ったりする恐れもあるためあまり向かないでしょう。
水洗顔のやり方
水洗顔は、簡単だと思われがちですが、水温の調整をしたり、洗う回数が決まっていたりします。そして、洗顔後の拭き取りも慎重に行わなければいけません。
ここからは、水洗顔の正しいやり方や注意点を具体的に紹介します。
洗顔前にしっかりと手を洗う
洗顔の前には、必ず石鹸やハンドソープで両手をきれいに洗いましょう。
日常生活でいろんな物に触れた手の平は、一見きれいに見えても、実際は目に見えない雑菌がたくさん付いています。雑菌の付いた手で洗顔すると、雑菌が顔に触れてしまうことになり、肌が荒れる原因になってしまうでしょう。
水の温度はぬるま湯にする
水洗顔をする上では、水の温度も非常に重要で、夏でも冬でも30℃~35℃のぬるま湯が理想です。
温度を調節したら、ぬるま湯をたっぷりと両手にすくい、決して擦らず肌に当てるようにして20~30回程度洗い流します。Tゾーンなどのベタつきが気になる部分は、指の腹で撫でるようにして洗うとよいでしょう。
キレイなタオルで水分を拭き取る
水洗顔の後は、お肌がとてもデリケートな状態のため、柔らかいタオルを使ったとしても、擦ってしまうと刺激になり、肌のバリア機能を傷つけてしまいます。
水気を拭き取るときは、ゴワつきがなく吸水性の良い清潔なタオルで、水滴を吸い上げるイメージで優しく押し当てるだけにしましょう。
水洗顔をやる上でのポイント
水洗顔を実行することで肌への刺激が抑えられ、肌トラブルを予防できたり改善できたりすることが分かりました。
ここからは、美肌を目指して水洗顔を続ける上で、覚えておきたいポイントをいくつか紹介します。
- 効果が出るまでに時間がかかる
- 好転反応で一時的に肌状態が悪くなることがある
- 洗顔後に化粧水などをつけるのは控える
効果が出るまでに時間がかかる
水洗顔効果は、1週間や2週間程度では十分に感じることはできません。
肌のターンオーバーの周期は20代で30日前後、40代では40日前後、50代になると55日前後と言われています。水洗顔の効果が出るまでには、早い人でも1ヶ月、遅ければ1年かかる人もいるようです。
最初のうちは、改善できていないのではなくて、肌の自然治癒力が高まり、天然の皮脂膜ができる準備期間なのだと考え、経過観察しながら焦らず続けてみましょう。
出典:ターンオーバー促進は美肌への近道|前田メディカルクリニック
参照:https://www.maeda-med.com/column/?id=1487750435-565443
好転反応で一時的に肌状態が悪くなることがある
水洗顔を始めてしばらくすると、まるで肌荒れのような症状が出てくることがあります。
自分には合わないのではないかと思い、意味ない行為だったと水洗顔を辞めてしまう人が多いのですが、これらの症状は好転反応(リバウンド)と言われるものであり、肌が改善傾向にあることを意味するサインです。
一時的なものなので、安心して水洗顔を続けて下さい。通常、2ヵ月程経てば収まると言われてますが、いつまでも続くようであれば中断し、皮膚科医に相談しましょう。
洗顔後に化粧水などをつけるのは控える
水洗顔には、肌本来が持つ自然治癒力を取り戻し、お肌を立て直すという目的があります。
洗顔後、化粧水や乳液、美容クリームなどのスキンケアアイテムは使わず、できるだけ何もつけないでおきましょう。
洗顔料の使用を止めることで皮脂膜が適度に保たれるため、徐々にスキンケアなしでもキメが整った美肌を目指せるでしょう。
水洗顔の効果ややり方を知って取り入れてみよう
ここまで、水洗顔で実感できる様々な効果や、正しいやり方を見てきました。気軽に始められる洗顔方法ですので、乾燥肌や敏感肌など、様々な肌トラブルで悩んでいるという方は、試してみて下さい。
監修者
青山ラジュボークリニック
https://rajeubeau-clinic.com/wp/
院長 沼本 秀樹 先生(医学博士)
順天堂大学医学部卒業。医師としてアトピーや敏感肌などの悩みを持った患者と数多く向き合ってきた経験から自身で東京青山にて美容系ラジュボークリニックを開業。女性の肌の悩みを解決できる良質なサービスを提供し続けている。